フランスのeコマースは、2020年に1,122億ユーロ(約14.94兆円)を生み出した。2019年と比較して、インターネット売上高は8.5%増加。2020年は、パンデミックの影響でサービス分野の売上が大きな打撃を受けたため、すべての製品カテゴリーにおいて成長は均一ではなかった。

 

2020年、フランスのeコマースは、ヨーロッパの他の地域と同様にCOVID-19のパンデミックに見舞われた。Ecommerce Europeのフランス国内団体であるFevadは、レポートの中で、2020年のフランスのeコマースにおける主要な数字を発表した。

 

eコマースセクターは、2019年と比較して、依然として8.5%の成長を実現した。また、過去4年間と比較すると、インターネット販売は年平均13%の成長を遂げている。この成長は、サービス分野のオンライン販売が10%減少したのに対し、商品販売が32%急増したことが大きな要因である。その減少分の41%を、観光・運輸・レジャーの売上の急減が占めている。

 

フランスのeコマース総売上は1,122億ユーロ

2020年の商品小売取引全体のうち、eコマースが占める割合は13.1%。eコマースが1,122億ユーロを生み出した一方で、オンライン商品の売上は606億ユーロに達した。これは、2019年と比較して3.3%の増加であり、通常の平均である年0.7%の増加よりも大きい伸び幅となった。特に非食品分野は、インターネット販売のおかげでロックダウン中もある程度のビジネスを維持することができた。

 

4,160万人のフランス人がオンラインで購入

今回の調査によると、4,160万人のフランス人がオンラインで購入しており、国内のインターネットユーザー全体の81.4%を占めている。これは2019年と比較して150万人の増加となる。また、購入者の41.4%が携帯電話から購入している。

 

フランスの消費者は、すべてのカテゴリーにおいて、店舗で購入できない場合はオンラインで商品を検索した。これにより、平均取引額は61ユーロとなり、2019年と比較して2.6%増加した。これは8年連続の減少後、初めての増加となる。

 

8年ぶりに平均取引額が増加

 

2020年、多くの小売業者は、消費者がショッピングを継続できる機会を提供するためにデジタル化を拡大した。現在、消費者は地元の店を含めた小売業者のオムニチャネル・アプローチを支持している。ロックダウン中にオンラインで買い物をしたフランスの消費者は、今後もオンラインでの購入を続けるようだ。フランスでは、オンライン販売を行なっているショップの52%が成長しているが、オフラインのみで運営しているショップでは39%となっている

 

※当記事は英国メディア「E-Commerce News」の10/12公開の記事を翻訳・補足したものです。