インフルエンサーマーケティングの可能性と活用方法を改めて考える | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
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公開日2019/10/18

インフルエンサーマーケティングの可能性と活用方法を改めて考える

インフルエンサーマーケティングは、ますます広がりを見せている。一方で、新しいチャネルやインフルエンサータイプが生まれるなか、ブランドや代理店はその可能性をどう活用していけばいいのだろうか。Alyssa Clementi氏のレポートから読み解いていこう。

 

インフルエンサーマーケティング業界は、とてつもなく急激な成長を続けており、文字通り、誰にでも参入の余地がある。ナノインフルエンサー(本記事後段で、フォロワー数1,000未満のインフルエンサーと定義)からメガインフルエンサー(本記事後段でフォロワー数100万以上のインフルエンサーと定義)、そして、その間のフォロワー数を持つすべてのアカウントまで、さらに多くの人々が自分の投稿から報酬を得る方法を探している。米国のインフルエンサーマーケティングエージェンシーのMediakixによると、インフルエンサーマーケティング業界規模は、2019年末までに80億ドル(約9,070億円)に達すると予測。2022年までには、150億ドルを超える見通しだ。ブランドにとって、インフルエンサーとソーシャルプラットフォームを使った収益増加は、非常に成功しており、WFA(World Federations of Advertisers/世界広告主連合)によると、ブランドの65%が今年のインフルエンサーマーケティングへの支出を増やす予定であるという。

 

AspireIQ(米国のインフルエンサーマーケティング系サイト。2018年9月18日に旧Revfluenceから社名変更)の創設者でありCEOのEric Lam氏は、次のように話している。「インフルエンサーマーケティングは、全てのビジネスにおけるブランド認知度、売上、そしてブランド・アフィニティ(ブランドに対する親しみ)を高める効果的な戦略だ。過剰にブランディングされ独創性が乏しいと感じる従来の広告とは異なり、インフルエンサーマーケティングは、信憑性が高くパーソナライズされた方法で消費者に語りかける。これが、ほぼ半数のアメリカ人が『インフルエンサーのレコメンデーション(おすすめ)に基づいて購入する』と言っている理由だ。また、米国アパレル企業RevolveのIPO(Initial Public Offering/新規株式公開)や米国のコスメブランドGlossierの評価額が10億ドルとなるなど、ソーシャルメディアに根ざしたビジネスを構築している多くの企業は大成功を収めている。これはすべて、インフルエンサーマーケティングとコミュニティ構築が機能していることをさらに証明するものであり、今後もますます多くのブランドが後に続くことになるだろう」。

 

インフルエンサーになれるのは誰か?

多くのインフルエンサー(クリエイターとも呼ばれる)は、製品のプロモーションを開始する前からすでにフォロワーからの強い支持を得ているが、スマートフォンとソーシャルメディアアカウントを持っている人は、誰でもこの業界に参入することができる。フォロワー数の少ないインフルエンサーは、クリエイターと彼らに適したニッチ市場をターゲットとするブランドをマッチングしてくれるAspireIQ、#paidPopularPaysなどのセルフサービスプラットフォームを利用することができる。

 

「正直なところ、最近は誰でもインフルエンサーになることができる。マイクロインフルエンサー(本記事後段でフォロワー数1,000~10万のインフルエンサーと定義)やナノインフルエンサーが増加し、正真正銘の信頼できる熱心なオーディエンスを獲得していれば、パーソナルブランドの構築やスポンサーとの連携を始めるために100万人のフォロワーを必要とする訳ではない」と、米国マーケティングコンサルティング会社 Edelman Digital の ヴァイスプレジデントでインフルエンサーマーケティングを専門とするCrystal Duncan氏 は話している。

 

多数のフォロワーを獲得することは重要な要素だが、クリエイターは単にフォロワー数にとどまらず、それ以上のことにフォーカスする必要がある。人気のクリエイターになるための重要な要素は、透明性、ストーリーテリング、パーソナライズと協調性だ。Microsoft Advertisingの統計によると、ミレニアル世代(1980年から1994年の間に生まれた世代)の91%と母親の93%が、よいコーズを支持するブランドに移行し、またミレニアル世代とZ世代(1990年代後半から2010年の間に生まれた世代)の70%は、プロモーションで多様性が示されるブランドを選択することが分かった。またブランドは、自社製品を宣伝する際には、自社のオーディエンスと良好な関係を持ち、ブランドのメッセージをきちんと託せるインフルエンサーを探したいと考えている。

 

PopularPaysのマーケティングコミュニケーション&クリエイターエクスペリエンスのディレクターであるAana Leech氏は、次のように話している。

「インフルエンサーであることの素晴らしい点は、それが新しいコンセプトではないということだ。人々は、ずっと昔から同じことをやってきた。ソーシャルメディアが、今日のやり方であるというだけだ。意見を持っているならば、ソーシャルというプラットフォームを利用し、影響力を持つことができる。重要なことは、コミュニティを見いだし、コンテンツを創って、創って、創り続けることだ。コンテンツによって、インフルエンサーがコミュニティとつながることができる。業界に参入するには、最もあなたのコミュニティの共感を呼ぶメッセージ、プラットフォーム、フォーマットを見つけ、コミュニティのフィードバックと新しいプラットフォーム機能に適応するための準備を整えておく必要があるだろう」。

 

ターゲットとなるオーディエンス

ブランドとインフルエンサーマーケティング代理店は、非常に多様なインフルエンサー層が存在するため、ターゲットとするオーディエンスを広範囲にとらえなければならない。ブランドと代理店は、ブランドの予算と販売しようとする特定の製品に応じて、ナノインフルエンサー(フォロワー数が1,000未満)、マイクロインフルエンサー(フォロワー数が1,000~10万)、マクロインフルエンサー(フォロワー数が10万~100万)、またはメガインフルエンサー(フォロワー数が100万以上)のいずれを使うかを選ぶ必要がある。メガインフルエンサーは通常、数百万のフォロワーを持つ有名人であることが多いため、彼らは有料投稿ごとに多額の報酬を請求することができる。

 

2019年の「インスタグラム・リッチ・リスト」(インスタグラマーのランキング)によると、ブランドが、米国人女優Kylie Jennerにインスタグラムで製品の宣伝を手伝ってもらうとすると、このビュティー業界の大物に投稿ごとに 126万ドル(104万ポンド)を支払うことになるという。二番目に続くのは、歌手のAriana Grandeで、スポンサー付き投稿ごとに 996,000ドルが請求されるという。ユーチューバーや以前のVine(動画共有サービス。2017年にサービス終了)スターのようなあまり知名度が高くない有名人であれば、ソーシャルメディアでの現在の影響力に応じて、有料投稿ごとに約85,000ドルの支払いで済むようだ。

 

はるかに低い層であるInstagramインフルエンサーは、おおまかには1,000フォロワーあたり10ドル、または10万フォロワーあたり1,000ドルとなる。Snapchatインフルエンサーは、24時間のキャンペーンごとに約500ドルから始まり、YouTubeインフルエンサーは登録者10万人ごとに2,000ドルの報酬を得ることができる。フインフルエンサーの選択に関しては、フォロワー数とは無関係ないくつかの要素がある。投稿あたりのエンゲージメントの量(コメント/シェア)、インフルエンサーが好んで 使用するプラットフォームや投稿のスタイル(写真/ストーリー/音声)だ。

 

#paidの共同創設者でCEOのAdam Rivietz氏は次のように話している。「我々は、ブランドの活動をすでに強く支持し、または信じている人々とブランドとのパートナーシップを構築しようとしている。それは、思ったより難しい場合がある。その場合、ブランドのミッションとクリエイターのライフスタイルとの連携を追求する。たとえば、Coke(コカ・コーラ)が低カロリーのスパークリングドリンクである「Coca Cola Life」を発売したとき、我々は、同社をアクティブで健康志向のライフスタイルを持つクリエイターとマッチングさせた。その結果、クリエーターコンテンツによって、試してみたいと思う消費者が21%増加し、絶大な効果を得た」。

 

Edelman DigitalのDuncan氏は、次のように話している。「我々は、プログラムのプランニングを行う場合、そのキャンペーンにおいてどのようなKPI(key performance indicator/主要業績評価指標)を設定するか、そのプログラム全体で、他のどのメディアを利用するかを考えるところから始める。前もって目標を確立することにより、インフルエンサーの選択に入る前に、どのプラットフォームが我々のプログラムに最適であるかを判断して、インフルエンサーチャネルの戦略を構築することができる。たとえば、Webサイトやeコマースページなどへのトラフィックを増やしたい場合には、クリック可能なリンクを含まない(Instagramのフィード投稿など)やり方を避け、オーディエンスがクライアントに行きつきやすい方法(Instagramストーリーのスワイプアップなど)を積極的に取るだろう。KPIとチャネル戦略を一致させたら、インフルエンサーの他の側面(デモグラフィック、年齢、コンテンツスタイル、オーディエンスの情報など)を検討し始めることができる。インフルエンサーとそのオーディエンスのこれらの側面を重ねることで、我々のプログラムにとってふわさしいタレントが明らかになる」。

 

インフルエンサー詐欺

それでは、インフルエンサーを起用するにあたって、ブランドや代理店は何に注意する必要があるだろうか?詐欺は、重要な考慮すべき事項だ。インフルエンサーマーケティングを利用して、より関連性の高い新規のオーディエンスを獲得しようとするブランドが増えるにつれ、業界における詐欺の件数が増加している。サイバーセキュリティ会社Cheqによると、2019年には、インフルエンサーの不正行為によって広告主が受ける損害は、130万ドルになるだろうといわれている。不誠実なインフルエンサーは、偽のフォロワーを簡単に購入することができ、これにより、インフルエンサーへのコメント、「いいね」やシェアが不正に増加する。広告主は誤って、アカウントのエンゲージメント率が高いと信じてしまうため、そのインフルエンサーにさらなる報酬を支払ってしまうのだ。

 

金銭を支払って「いいね」を獲得しているクリエイターを起用しないための方法として、代理店は、クリエイターのフォロワーを調べ、顕著に疑わしい、または詐欺的に思える点がないかを確認するという面倒な作業を行うことも可能だが、この作業を手伝ってくれるツールや企業もある。一方で、クリエイターとインフルエンサー自身は、フォロワーに関して透明、誠実に申告し、また商品宣伝のために報酬を得ている場合には、開示を行う法的責任を負っている。

 

「さまざまな理由から『#paid』という会社名にしたが、理由の一つは、インフルエンサーは自分が何かを宣伝していることに対して報酬が支払われるという点を明確にする必要があると強く信じているからだ。これは、インフルエンサー業界にとって大きな問題である。インフルエンサーのほんの一部がこれを遵守しなかったとしても、人々はそれに気づき、そしてすべてのインフルエンサーの信頼は打撃を受ける。我々のプラットフォームで活動するクリエイター向け研修の一環として、開示に関する行動をチェックするための監査を実施している。ブランドパートナーの評判を危険にさらすため、我々は、クライアントの代理人のように行動する人は求めていない」と、Rivietz氏は話す。

 

Edelman DigitalのDuncan氏はこれに同意し、次のように話している。「インフルエンサーは、フォロワーに対して常に正直で誠実であるべきだ。なぜなら、それをフォロワーが期待しているからである。Edelmanの「2019 Trust Barometer Special Report: Online Influencer Survey(オンラインインフルエンサー調査)」によると、過去6ヶ月の間に18〜34歳の若者の10人に6人近くが、インフルエンサーからの情報に基づいてブランド商品や製品を購入し、また10人に4人は、インフルエンサーが推薦しているという理由から、そのブランドを信頼していると回答している。インフルエンサーは、常にパーフェクトではないからこそ、信頼されているのだ。彼らは、自分の人生のよい部分だけではなく、パーフェクトではない瞬間も共有している。これによって、我々は彼らのありのままの人生を知ることができ、彼らのインサイトや考え方、意見を信じることができる友達か誰かのように感じるのだ」。

 

インフルエンサーがアクティブなプラットフォームはいくつかある。なかでもInstagramは、特に発見タブ、ストーリーやIGTV(動画共有サービス)などの魅力的な機能があるため、クリエイターが好んで選択するプラットフォームだ。人気度(およびキャンペーン成果)においてそれをわずかに下回るのは、Facebook、YouTubeおよびPinterestだが、Snapchatや、もっと最近ではTikTokなどの新しいプラットフォームが急速に勢いを伸ばしている。それぞれのインフルエンサーには、インフルエンサーマーケティングのキャンペーン戦略に応じた、自身に適したプラットフォームがあるのである。

 

「Instagramは近年、ブランドがターゲットとするオーディエンスと簡単につながり、顧客に変えることができる環境を構築する方法を考え出した。しかし、新しいプラットフォームは、収益化のスタート地点にいるため、インフルエンサーにとって最も使いやすい。ブランドは、実験用として、新しいプラットフォームを活用できるだろう。最初からROI(return on investment/投資利益率)を直接測定することは困難だが、新しいプラットフォームはブランドのストーリーにとって未開拓の地なのだ」と、PopularPayのLeech氏は語る。

 

「Instagramは、間違いなく製品プロモーションに適したプラットフォームである。CivicScience(米国の市場調査会社)によると、Instagramのデイリー・アクティブユーザーの34%が、インフルエンサーのレコメンデーションに基づいて商品を購入していることが分かった。その影響レベルは非常に大きく、ブランドの注目を集めている」と、#paidのRivietz氏。

 

ショート形式のビデオ共有プラットフォームVineが2017年に閉鎖された後、最も有名なクリエイターの多くはVineからYouTubeに移った。VineからYouTubeに転身した最も有名なインフルエンサーには、King BachLele PonsGabbie HannaJake PaulSarah Schauerが含まれる。これらのインフルエンサーのほとんどは、YouTubeチャネルや製品レビュー、製品プレースメントから、とてつもない額のお金を稼ぎ続けている。

 

AspireIQのLam氏は次のように説明。「YouTubeは、ロング形式の動画メディアを活用した製品のプロモーションでは引き続き人気があり、詳細な製品レビューとチュートリアルを提供するための理想的なプラットフォームだ。これらのコンテンツクリエイターは、それぞれの分野の専門家とみなされ、貴重なヒントやレコメンデーションをオーディエンスに提供している。実際、YouTubeユーザーの68%が、購入時の判断材料とするために動画を視聴したことがあるという。さらに、自社の戦略に取り入れようと、ブランドのPinterestへの関心が高まっている。90%のユーザーが、購入するかどうかを決断するためにPinterestを参考にしており、ブランドにとって、新しいアイデアをオープンに受け入れようとする顧客とつながる大きな機会を提供しているようだ」。

 

また、WeQInfluencers(モバイル広告企業)のマネージングディレクター Elena Kutsopal氏は、Apptopia(米国のアプリ調査会社)によると、TikTokの全世界におけるダウンロード数は、2019年4月から7月中旬にかけて20%増加し、米国のダウンロード数は25%増加したと指摘。「TikTokは現在、Snapchat、Instagram、FacebookおよびYouTubeを破り、ソーシャルメディアアプリのダウンロード数で首位の座を保持している」と、Kutspol氏は語る。AspirIQのマネージングディレクターは、「TikTokはまだ比較的新しいが、マーケターはこの新しいプラットフォームで若いオーディエンス向けの動画を制作することを真剣に検討する必要がある」と述べている。

 

非表示となった「いいね」

最近では、こうしたソーシャルメディアのエンゲージメントとユーザーのメンタルヘルスの関係について、ある懸念が高まっている。ユーザーの自尊心や自信の低下を引き起こす可能性があるため、「いいね」やコメント、レビューなどのパブリックなメトリックスは危険であるとみなされている。ほとんどのクリエイターにとって、「いいね」の数は自身のキャンペーンの成否を測る手段であり、小切手を現金化する方法である。

 

「『いいね』は、かなり長い間、価値のないメトリックスだった。我々も、他のサードパーティのプラットフォームや代理店と同様、ソーシャルネットワークから我々に提供されているパフォーマンス測定に役立つデータは限定的である。業界全体にとって残念なことに、このことが、『いいね』をパフォーマンス測定の最も重要な判断基準の一つにさせ続けているのだ」と、Lam氏は話している。

 

Instagramは、「いいね」をし合う最も人気のあるプラットフォームの一つであるが、ある時、「いいね」の数が表示されない世界がどのように見えるかを試してみることにした。4月にカナダ全土で試験的なトライアルを開始し、特定のアカウントで「いいね」を非表示にしたのだ。投稿したクリエイターは、誰が自分の写真を気に入っているかを知ることはできたが、「いいね」の数は他の人からは見えなくなった。

 

ソーシャルメディアキャンペーンのためにクリエイターとブランドをつなぐクリエイターメディアプラットフォームの#paidはそこで、「いいね」が非表示となったことがコンテンツクリエイターにどの程度影響したかを調査することにした。カナダを本拠地とする#paidよると、35%のクリエイターは「いいね」がつかなかったことが「嫌である(19%)」、または「好ましくない(16%)」と回答。比較してみると、コントロールグループのユーザー(「いいね」がついたことを見ることができるユーザー)のわずか24%だけが、「いいね」を非表示とするアイデアが「嫌である」、または「好きではない」と答えた。

 

50%以上のクリエイターは自分の投稿に対する「いいね」の数の減少を目の当たりにし、3分の1のクリエイターはコメント数の減少を経験した。クリエイターのほぼ半数は、「いいね」が非表示となり始めて以降、フォロワー数の伸びが停滞したと感じたという。

 

「非表示テストのローンチ以来、投稿は『よい投稿』と見なされるのに十分な『いいね』やコメントを獲得しておらず、多くの人々に表示されていないため、エンゲージメントと相互作用はひどく低調だ」と、あるクリエイターは言っている。

 

「いいね」が非表示にされたクリエイターは、「この実験の開始以来、私は創造的になる自由をもっと感じている」という意見に同意しない可能性が162%高まった。また、クリエイターの3分の2は、「いいね」を削除しても幸福度が向上しないことを認めている。#paidによると、「いいね」を非表示とされたクリエイターは、「この変更以降、私は投稿の頻度を下げる」という意見に強く同意する可能性が2.5倍以上高まるという。

 

別のクリエイターは、「この変更が行われて以降、プラットフォームへのエンゲージメントが低下し、あまり投稿をしなくなった。投稿することに嫌な気持ちを感じてしまい、コンテンツ制作を楽しめなくなっている。あることに注目が集まり変更がなされていくが、その変化のたびに毎回、自分たちの影響力がはぎ取られていくように感じる」と話しているという。

 

一方、さらに創造的な投稿にする自由があるという意見に同意した23%のクリエイターを含め、「いいね」を非表示とする実験に賛成するクリエイターもいた。16%は、「いいね」が非表示になれば、コンテンツの信頼性がより高まると回答している。

 

「あまりに多くの人が「いいね」の数字に依存している。それは通常、不健全な比較を助長することに行きつくだろう。量よりも質がすべてだ。人々を引き付ける質のよいコンテンツを作ることが焦点となる」と、実験の参加者は話している。

 

Rivietz氏は、次のように述べている。「現時点では、人々は今回の取組みによって苦しんでいるが、#paidは長期的にはこれがよりよい方向へのチェンジになると信じている。すべてのユーザーにメンタルヘルスでプラスの影響を与えつつ、インフルエンサーとクリエイターの創造的な自由を増やす必要があるだろう。ブランドの場合、変更に対応するための一定の再調整期間を必要とする。多くのブランドは、効果測定の基準として「いいね」を非常に信頼しているが、今回の変更によって、クリエイターの「いいね」の平均数が減少するため、ブランドはベースラインを調整する必要があるからだ。しかし、これは最終的にはよりよい方向へのチェンジとなるだろう。願わくは、より多くのブランドが、広告費用対効果のように実際に測定可能な指標に注力していってもらいたいものである」。

 

インフルエンサーの成功

では、成功したインフルエンサーのキャンペーンはどのようなものだろうか?明らかに、それらは多種多様だ。M&Mは 2017年に、新しいフレーバーであるキャラメル味を発売し、インフルエンサーマーケティングが進むべき道であると判断した。M&Mは、前述のPopularPays社と共に70人のクリエイターと協力して、1年間で204のコンテンツをInstagramに公開した。70人のクリエイター全員は、報酬を得てユニークなコンテンツ3点を投稿し、これらは合計649万のInstagramアカウントによって閲覧されたという。

 

「M&M は、PopularPaysのプラットフォームを通じて、70人のクリエイターとのパートナーシップを効果的に管理し、製品発売初年度を通じて使用するコンテンツの多様なライブラリを開発した」とPopularPays社。

 

米国で全国展開する家具チェーンのLovesacは、ブランド認知度を高め、ROIを含む主要な指標を押し上げたいと考えていた。当初、Lovesacは少数のマクロインフルエンサーを使用してInstagramで自社製品を宣伝していたが、同社はキャンペーンがどこまでリーチできるかを知りたいと考えた。同社は、AspireIQとのパートナーシップ以降、クリエイターの代理店が所有するクリエーターカタログを活用することができた。Lovesacは、これらのクリエイターに、シームレスでオーガニックに見える方法で、自社製品をInstagramコンテンツに確実に統合するよう依頼した。

 

代理店とパートナーシップを結んで以降、Lovesacは、現在では1ヶ月あたり30〜40人のインフルエンサーと提携しており、ROIが3~4倍に増加している。Lovesacのインフルエンサーキャンペーンは、インプレッション(広告表示)数1,850万回、ビデオビュー110万回、メディア価値245,000ドル、そしてLovesacのウェブサイトで577,000回以上のクリックをもたらしたという。

 

インフルエンサーからクリエイターへ

一部の人々とブランドにとって、インフルエンサーマーケティングに対する判定は下されていない。インフルエンサーマーケディングは、新しく、多くの点で未熟な媒体であり、すべての重要な主役がそこでルールに従ってプレーすることを選択するわけではない。一方で、インフルエンサーマーケティングは、顧客や見込み客がロールモデルとして見ている人々がブランドメッセージを宣伝するため、ブランドにとって、より正確かつ費用面で効率よく、主要なオーディエンスをターゲティングできる方法ではあるのだ。

 

そして、ただ単に有名であるだけのインフルエンサーから本当に才能を持つクリエイターへ、関心と予算が向けられつつある。これに従って、この分野は今後数ヶ月から数年の間にますます成長し、よりエキサイティングなイノベーションをもたらすことになるだろう。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の10/3公開の記事を翻訳・補足したものです。

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