今年5月に発表された、Facebookのリード獲得プラットフォームとclick-to-Messenger広告(Messengerの会話へと誘導を促す広告)との連動がスタートした。

 

Facebookは、5月に発表したMessengerの自動リード獲得機能を、すべての広告主向けにリリースした。この新サービスによって企業は、Facebookのニュースフィード用のClick-to-Messenger広告から始まる自動化された質疑応答エクスペリエンスを、Messenger内で作成することが可能とる。

ユーザーが、Facebookのニュースフィードに表示されるclick-to-Messenger広告内の「Send Message」ボタンをクリックすると、Messengerでの企業と顧客間のチャットが自動的に開始される。

広告主はこのリード獲得ツールをCRM(顧客関係管理)プラットフォームに統合することが可能。また、同社のFacebook Page Inbox、Pages Managerアプリ、あるいはサードパーティーのライブチャットソリューションを通じて、顧客と会話を続けることもできる。

 

留意すべき点

オンラインチャットソリューションプロバイダーDriftと、オンラインアンケートツールを提供するSurveyMonkeyが実施した最近の消費者調査によると、回答者の42%が、メッセージを送った5秒以内に、オンラインチャットボットからの回答を期待しているという。

Facebookは、CRMプラットフォームに接続された自動リード獲得機能をclick-to-Messenger広告に統合することで、企業が顧客からの問い合わせに迅速に対応し、プラットフォーム上の顧客とのコミュニケーションを効率化するのを支援する。

今回のサービス提供前に、Messengerのリード獲得ツールを利用した企業は、質の高いリード獲得のかなりの増加を報告している。英国に拠点を置く金融サービス会社のRIFT Taxは、英国軍のメンバーをターゲットにしたキャンペーンにおいて、今回リリースされたリード獲得プラットフォームを使用し、その獲得率が42%増加した。また、電話での会話と比較した場合、Messenger経由でのリードへのコンタクトの完結率は18%高いという結果になったとのこと。

RIFT Taxは、リードへの応答時間は10分以内であったと報告している。RIFT Taxのデジタル・パフォーマンス・マネージャーを務めるAlicia Urunsak氏は、「我々は、リード獲得のためのチャネルの組み合わせにFacebook Messengerを追加し、カスタマージャーニー全体でのコミュニケーションチャネルとしてFacebook Messengerの活用をさらに発展させるビジネスケースを提案している」と述べた。

 

本ニュースに付随する関連情報

・Facebookのclick-to-Messenger広告は、Messengerの自動リード獲得ツールと統合され、Facebook Ads Manager内の「メッセージ目的(Message Objective)」で作成することができる。
・新リード獲得ツールは、質問に回答していないリードに自動的にリマインダーを送る機能を備えている。
・このMessengerの自動リード獲得プラットフォームは、8月29日に全世界のFacebook広告主向けにリリースされた。

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の8/29公開の記事を翻訳・補足したものです。