動画マーケティングで、セラーからブランドビルダーへレベルアップするための10のTips | 海外ニュース | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
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マーケティング
公開日2019/08/26

動画マーケティングで、セラーからブランドビルダーへレベルアップするための10のTips

「ブランド構築には動画マーケティングが有効である」ということは、言うまでもない。動画トラフィックは2022年までに、インターネットの全トラフィックの82%を占めると予測されている。これは、全ての業界において動画の制作と配信が増加しているためだ。

 

動画トラフィックの急増を念頭におく必要があるが、動画自体の価値が生まれた時点から、動画マーケティングはブランドにとって重要なものであったことを忘れてはならない。過去と現在との違いは、動画を公開する機会や、ソーシャルメディア経由で顧客に届ける機会が増えたことである。

 

つまり、かつてないほどのソーシャルメディア・ユーザーが飽和する現代社会では、セラーは、“たった2秒間で潜在顧客の関心を惹きつけなければならないならない”ということなのだ。それは簡単なことではない。

 

そのため、動画マーケティングにおいては、「thumb-stopping」コンテンツ(「スクロールする指が止まるような」面白いコンテンツ)の制作が非常に重要となる。最終的な目標は、“商品販売者”から“ブランドビルダー”へとレベルアップすることなのである。長期的に成功したいすべてのAmazonセラーは、その方法を考え出す必要がある。

 

エンゲージメントで心をとらえる

効果的に消費者を引き付けることができなければ、商品を売ることはできない。そのため、動画を通じて消費者に情報を提供し、導き、楽しませることが重要である。優れた動画は、消費者とブランド間に感情的なつながりを作り出すことができる。次に、その動画を活用して、複数のチャネルにわたってブランドと感情的なつながりを生み出すチャンスを創出し、急成長を促進するのだ。

 

動画マーケティングは感情的なつながりを確立することから始まるが、その後成功につなげることは簡単ではない。何が最も効果的なのか、何に消費者が共鳴するのかを判断するために、クリエイティブをテストすることが重要だ。

さらに、動画のクリエイティブを軽視してはいけない。動画マーケティングが成功するかどうかは、広告が見る人のスクロールする手を止めさせ、視聴を継続させられるか否かにかかっている。それは実際にどのような方法だろうか。

 

動画マーケティングにおける10原則

以下は、視聴者を引き付け、楽しませ、視聴者を消費者に変える動画広告を制作するための実証済み、かつ、確立された10つのステップである。

 

1.ロゴを作り込む

ロゴは、公開するすべての動画コンテンツに配するべきである。ロゴを作り込むことで、視聴者の注意を動画からそらすことなくロゴを印象付けることができる。そして、ユーザーは、動画が呼び起こす感情をロゴと結びつけるようになる。

 

2.10秒ごとにクローズアップ

動画の最も注目してほしいポイントに視聴者が気づいているか確認する。これには、10秒ごとのクローズアップが必要だ。プロダクトプレイスメント(映画やドラマなどの中に広告主の商品やサービスを登場させその存在を認知させる広告手法)は、Amazonや他のeコマースで、商品が売れるかどうかの重要な要因だ。ユーザーの集中力の持続時間は短いので、動画はテンポが良く、魅力的でなければならない。

 

3.行動喚起

行動喚起(CTA)は、効果的な動画に不可欠な要素だ。視聴者が動画を見終わった瞬間に、「さらに多くの情報を得なければ」といった危機感を持たせることが重要なのだ。

 

4.5つのバージョンのイントロ

動画ごとに、5バージョンのイントロを制作すると、それぞれのコンテンツに多様性が生まれ、マーケットプレイスでの過飽和状態を回避できる。動画が急速に拡散されると、ユーザーが最も好む動画はマーケティング資産として評判になる。

 

5.音楽は引き立て役。邪魔になってはいけない

音楽は、動画コンテンツの目的達成を補完する役割をする。一方で、視聴者の気を散らす要因ともなるので、最もフォーカスすべきことではない。音楽を動画コンテンツに使用する前に、すべて著作権の使用許諾を得ているかどうかを確認すること。訴訟は大変で、決して楽しいものではない。

 

6.モジュール式の撮影

動画マーケティング素材は、尺の長い単一のクリップではなく、まとめて編集された連続した複数のクリップで構成されるべきである。それはいくつかのメリットがあるからだ。まず、1つのコンテンツ全体にマーケティングキャンペーンのさまざまな側面を組み込むことができる。次に、動画の各セクションを独立した15秒、30秒、60秒の素材として利用できるのも利点だ。

 

7.早めの画面切り替え

動画デザインの重要性をさらに強調するには、素早く画面が切り替えられているかを確認する必要がある。これには、カットインとカットアウトの両方を活用する。どちらも視聴者の集中力を持続させるために重要だ。カットインのもたらす効果を信用することである。

 

8.再生の高速化

動画を見たときに微妙に不自然だと感じたら、それはおそらく高速化されている動画だろう。一般的には、動画を1~12%高速化することが推奨されている。これは、視聴者が違和感を覚えずに、興味を失うことなく動画を最後まで視聴させるためのギリギリの値だ。これは、以前より頻繁に使われてきた業界のトリックである。

 

9.比較と実証

動画を通して、比較とデモンストレーションを提供すべきである。ユーザーは、他と比較できるものに対し感情的に執着する可能性が最も高くなるという。さらに、デモンストレーションを観ることにより、視聴者は同じシナリオで自分自身を描くことができ、ブランド想起と浸透を促進するのに役立つ。

 

10.社会的証明を含む

「信頼」は消費者にとって重要な要素であり、動画マーケティングにおいても、これを守らなければならない。動画を通じて信頼を確立するためには、社会的証明を含める必要がある。社会的証明には、メディアの特集記事でも「お客様の声」でも何でもかまわないが、視聴者が信頼できるものでなければならない。怪しげなおすすめは、逆の効果をもたらし、コンテンツをインフォマーシャル(ドキュメンタリー形式で紹介するテレビコマーシャル)のようにしてしまう。

 

上述の動画マーケティングの10の掟に従うことは、間違いなく、競合他社を上回る動画を制作するために役立つだろう。現代の動画マーケティングの素晴らしい点は、費用をかける必要がないことだ。実のところ、自社のチームとリソースを駆使すれば、費用をほとんど、または、まったくかけずに行うことができる。

 

総合的な効果測定

非常に良い動画が作成できたとして、それでは、次にどこに投稿するのか。また、どのようにうまく機能しているかを確認するのか。

 

動画マーケティングにおいては、マルチチャネル・マーケティングに注力することが重要なことの一つである。つまり、もしAmazonだけに集中しているならそれは間違いだ。YouTubeやFacebook、Displayなどの複数のチャネルで動画を公開する必要がある。

 

調査結果によると、実際、18~29歳の80%がYouTubeを利用しており、70%がYouTubeで購入を決定している。しかし、YouTube広告を使用している米国企業はたった9%にすぎない。これは、マーケティング担当者がまだ飽和状態になっていないスペースに参入する、大きなチャンスといえるだろう。

 

企業が、さまざまなプラットフォームで利用できる多様なターゲティングオプションに精通していることは、絶対に必要なことだ。例えば、YouTubeやディスプレイ広告の場合、Googleカスタムインテント・ターゲティングを利用することに大きなメリットがある。その優れた点は、直近の30日間に検索したものに基づいてカスタムインテントオーディエンス(Google広告の機能)を作成できることだ。このタイプの商業目的のインテント・ターゲティング(購買意向によるターゲティング)は、ほとんどの広告プラットフォームにおいて何らかの形で利用できる。

 

総合的にブランド・マーケティングにフォーカスすれば、動画によって、Amazon製品コンバージョンよりもはるかに良い成果を達成できるはずだ。Amazonの指標、特にACoS(平均売上原価)に一喜一憂しているのなら、失敗に終わるだろう。

 

動画広告は、ウェブサイト販売や小売販売、そしてAmazon販売を通じて、ブランドを成長させてくれるだろう。Amazonだけでなく、自社ブランドに集中するべきだ。コメントや「いいね!」、シェアのようなエンゲージメント指標を追跡することで、実際に動画が好まれているかどうかがわかる。そして感情的なつながりを考えることを忘れないでほしい。そこから動画の成功を実際の製品販売に結びつけることが、ブランドの成長を促進するのである。

 

利益をあげ、成長しているブランドは、広告費用対効果(ROAS)の見方が異なる。総収入や総広告投資額に対するリフト(効果)を測定する。そして、追跡できる結果だけにフォーカスしない。なぜなら、動画が効果的に機能していれば、追跡できないリフトが得られているからである。

 

急成長しているブランドは、”プラットフォームで追跡したROASから抜け出して”本質的にビジネス全体の成長に焦点を合わせているのである。

 

製品ではなくブランドがすべて

消費者は製品よりもブランドを選ぶ。考えてみてほしい。オンラインで買い物をする時、コピー商品のブランドを探したいと思う人はいない。消費者に対して、何か価値あるものを提供するブランドを探すのだ。

そういうブランドの1つとしての地位を確立できれば、eコマースにおける将来的な成功の基礎を築くことができるだろう。Amazonは、すでに自身がブランドであり、販売業者からの支援は必要としていない。Amazonをイネーブラー(後援者)ではなく、パートナーやプラットフォームとして考えるようになると、ブランドは、長期的な成長と投資利益率(ROI)を促進する自社への敬意を求めるようになるのだ。

 

ブランドビルダーとして肝に銘じておくべきことの1つは、ブランディングは製品の品質に取って代わるものではないということである。たとえば消費者が、Amazonの新進気鋭のブランドから商品を購入したとしよう。商品が納品されると買い物客は、その品質の低さに深く失望し、酷評するレビューを残す。他の消費者も、それを参考にする。ブランドはダメージを受け、オンラインでの成長は鈍るだろう。

 

では、品質に重点を置いたシナリオについて考えてみよう。製品の品質の高さは、レビューに反映される。そしてブランドは新たな高みへ押し上げられるのである。

 

長期的な成長の促進

今回の記事のポイントは、販売促進のための1回限りの動画を作ることではない。効果的な動画マーケティングの目的は、一度限りの売上を上げることではなく、ブランドを構築していくことである。Amazonで商品を販売する“ただのセラー”でいることは、このコンセプトに反する。

 

Amazonは効果的で強力なeコマースツールである。長期的な成功を達成し、それを維持する唯一の方法は、複数のチャネルを通して価値があり、信頼できる高品質なブランドを確立することだ。

 

複数のソーシャルメディアプラットフォームを利用することは、ブランドが設定した目標を達成するために最も重要なことである。おそらく動画マーケティングは、正しく行われた場合、ブランドを成長させるための最も効果的なマーケティング手法の一つになるだろう。商品販売者からブランドビルダーにレベルアップするために必要なのは、少しの想像力と正しいターゲティング、そしてマルチチャネル・マーケティングだけなのである。

 

※当記事は米国メディア「E-Commerce Times」の8/5公開の記事を翻訳・補足したものです。

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