GMOペイメントゲートウェイ株式会社は、BtoB取引専用の掛売(後払い)決済サービス「Paid決済」を生産財に特化したモール型ECサイト「アペルザeコマース」向けにカスタマイズし、2018年11月15日より提供開始した。

 

Paid決済とアペルザeコマースとは

Paid決済は、総合決済サービスPGマルチペイメントサービスで取り扱っているBtoB取引専用の後払い決済サービスだ。取引先の与信管理から、請求業務、代金の回収までを一括で代行する。買い手の企業は月締めでの後払い取引が可能であり、与信枠は30~1,000万円まで設定可能であるため個人事業主や小口取引にも対応する。さらに、クレジットカード決済や口座振替等他の決済手段と一括管理して利用することができる。(Paid株式会社ラクーンが提供)

一方、アペルザeコマースは、メーカー・専門商社が直接商品を販売する生産財通販サイトだ。150満点以上の商品の中から価格・納期を比較することができ、販売企業と直接やり取りができるメッセージ機能が設置されている。納期や出荷だけでなく、技術的な質問にも知識のある担当者から回答を得ることができる。商品は、品番、製品名、メーカー名からの検索だけでなく、「今注目の商品」として組まれた特集の中から商品を探すことが可能だ。

 

アペルザ長期後払いで、支払期日を6ヵ月後に延長可能

今回、Paidの提供元である株式会社ラクーンフィナンシャルと協働で、Paid決済のカスタマイズを行っており、アペルザeコマースでは代金の支払い期日を請求締め日から6ヵ月後に延長できる「アペルザ長期後払い」として提供する。

商品を購入する製造業事業者(買い手)は、受注した製品の製造に必要な部品や部材などの生産財の購入に際し、支払い期日を請求締め日から6ヵ月後に延長できることから、キャッシュフローの改善と安定した受注・生産体制の構築が可能となる。また、商品を販売する事業者(売り手)においては、「アペルザeコマース」を通じて売上金が翌月末には入金されるため、販売する商品の仕入れから売上金の回収までのタイムラグによるキャッシュフローへの影響や、貸し倒れなどの未回収リスクを気にすることなく販売することができる。

なお、サービス利用に必要な審査と買い手からの代金回収はラクーンフィナンシャルが代行する。

 

これまで、特に中小規模の事業者では、取引先から支払い期日の延長ができる手形取引を使用すると、入金と支払いのタイムラグを調整せざるを得ない状況を課題視していた。すぐに資金化できない手形取引によるタイムラグはキャッシュフローが悪化させることがあるのだ。買い手の支払い期日を6ヵ月後に延長しながらも、大きなタイムラグなく売り手に入金されるアペルザeコマースで、支払い期日の延長によるキャッシュフロー負担の解消が期待される。