より良いレスポンス、エンゲージメントの向上、顧客インサイト(顧客の深層心理に対する洞察)の理解のなどのメリットも。

モバイルマーケティングを担当する700社のインハウス、または代理店マーケターを対象に最近実施された調査によると、87%が位置情報を利用したターゲティングを行っていると回答。そして大多数のマーケターが、位置情報ベースのマーケティングによって有益な成果を得たと報告している。

 

今回の調査は、位置情報のデータベースを提供するFactualの委託を受け、市場調査会社であるLawless Researchが実施したもので、対象は自動車やCPG(消費財)、金融サービス、旅行などの幅広い業種のマーケター。対象者の内訳は、事業者およびインハウスマーケターが530人を上回り、残りが代理店マーケターとなっている。対象者をモバイルマーケティングの実績があるマーケターに限定し、位置情報を用いたマーケティングに関する質問を行った。

 

マーケター、または、企業は、どのように位置情報を使用しているか?

予測通り、位置情報は広告ターゲティングに最もよく利用されている。続いて、パーソナライゼーションや顧客体験の改善、そして、オーディエンスエンゲージメントの向上への利用も多い。調査回答者が挙げた位置情報を活用する利点は、主に顧客の増加とエンゲージメント向上といった目的達成につながるものである。オーディエンスインサイトも上位にランキングされている。

 

位置情報ベースのマーケティングおよび(又は)広告の活用のメリット

 

パーソナライゼーションは、マーケティングに関する議論やコラテラル(案内媒体)に頻繁に使用されているバズワードだが、明確に定義されていない。一般的には、パーソナライゼーションと位置情報とは結びつかないだろう。パーソナライゼーションの手法には、リターゲティング、コンテクスチュアルターゲティング(閲覧しているコンテンツ内容に基づくターゲティング)、時間帯設定、オーディエンスセグメンテーション、さらに今回の調査内容である位置情報ベースのターゲティングが含まれる。また、これらの手法を組み合わせることも可能だ。

 

位置情報ベースのパーソナライゼーションは、「オーディエンスに対する理解」を深めるといった肯定的な結果をもたらした。調査対象者の半数以上(53%)は、これらのキャンペーンがより高いコンバージョンに繋がったと回答。残念ながら、今回の報告書は位置情報データをどのようにパーソナライゼーションに利用したかという点を明らかにしておらず、「利用した」という事実にとどまっている。

 

位置情報ベースの広告パーソナライゼーションの利点

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今回の調査報告書では、FacebookやGoogleの2社による市場の「複占」状態を批判。透明性の高い位置情報型のキャンペーン(おそらくプログラマティック広告)は、ターゲットとすべきオーディエンスに広範囲にリーチするための、FacebookとGoogleに変わる代替手段となっていると主張している。

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の6/11公開の記事を翻訳・補足したものです。