イギリスの消費者は、日用品のオンライン購入に2016年の1年間で平均74.09ユーロを費やした。これは前年比2%以上の減額である。

しかし、それでもなおオンラインでの1回あたりの日用品購入額は実店舗と比べ4.5倍であった。世界的見ると、タイの消費者だけが実店舗よりもオンラインで多くの日用品を購入している。

これは市場調査会社Kantar Worldpanel社が発表した四半期日用品EC指標の結果の一つである。このレポートは日用品における世界的なオンライン市場の最新情報である。昨年の2106年には、日用品のオンライン売上は26%増加した(2015年は15%増)という。現在ECは日用品成長率の35%に貢献している。

 

依然として遅れをとるフランス

イギリスの消費者のオンラインでの1回あたりの日用品購入額は4.5倍、というのは前述の通り。イギリスのこの割合が4.8倍に拡大した2014年当時、フランスはClick & Collect options(インターネットでオーダーし、店舗で受け取るオプション)により、間もなくヨーロッパで1位になると期待されていた。しかし最新のデータを見てみると、フランスはイギリスを越えることができなかったようだ。フランスの消費者はオンラインでの1回あたりの日用品購入額はオフラインの2倍を費やすにとどまっている。

報告書によると、イギリスではオンライン日用品購入額は日用品購入総額の7.3%を占めている。他の欧州諸国は、フランスで5.5%、スペインで1.7%、ポルトガルで1%と非常に低い。

 

イギリスの27.5%の世帯が日用品をオンラインで購入

昨年イギリスで、1度でも日用品をオンラインで購入した世帯は27.5%にのぼった。フランスは26.2%、スペイン(24.7%)、ポルトガル(6.5%)の順で続くが、イギリスはヨーロッパで最も(日用品購入における)オンラインの利用率が高いことがわかる。

「ECは世界の日用品市場の4.6%を占めるにとどまっているが、成長率は35%で、市場の8倍である」と説明するKantar Worldpanel社のグローバルeコマース事業開発ディレクター、Eric Batty氏。「ECは食料品買い物客のごく一部しか利用していないかもしれないが、メーカーがこのチャネルに投資していくのは当然のことだろう」と言う。

 

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News Europe」の6/6公開の記事を翻訳・補足したものです。