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ノウハウ・ツール
2017/05/26

ECサイトのデータ解析に話題のGoogle Data Studioを活用しよう

ECサイトのデータ解析に話題のGoogle Data Studioを活用しよう

 

ECサイトのデータ解析は独自ドメインの店舗であれば長年Google Analyticsが活用されてきた。しかし実際にはその使い勝手の難しさからEC事業者にはなかなか浸透せず、体感ではGoogle Analyticsの導入率は15%程、実際のEC事業者側が定期的に閲覧している割合となると3%にも届かないのではないかと感じている。しかし、最近登場したGoogle Data Studioでは少しITが苦手なEC事業者でも、手軽にデータの確認が可能な使い勝手となっているように感じる。そこで今回はECサイトのデータ解析を行うために、Google Data Studioの基本的な活用方法を紹介していく。

 

▼当記事の最後で紹介するecclabオリジナルのEC事業者向けのGoogle Data Studioテンプレートのダウンロードはこちらからどうぞ。

※ログインして頂くとテンプレートを入手することができます。
※テンプレートの導入方法は最下部で紹介しています▼

 

 

そもそもGoogle Data Studioとは

 

Google Data Studioは、元々はGoogle Analytics 360 suiteという有償製品の機能の一部であったが、その後、無償版での提供となった。無償版リリース初期は日本での利用が出来なかったが、昨年末に日本でも利用が可能となった。まだまだ日本での使用率は低いが、無料の「使える」BIツールということで、注目を集めはじめている。

Google Data StudioはGoogle AnalyticsやGoogle Adwordsなどのデータをレポート形式にして表示することができる。Google AnalyticsやGoogle Adwordsでは頻繁にUIが更新され、ITが苦手なEC事業者はその操作を敬遠することが多かった。しかし、Google Data Studioではその面倒な操作を事業者を支援する運営代行やコンサルティング会社が行い、事業者は閲覧するだけ、という明確な役割分担が可能になるところが最大のメリットだろう。また、その際に期間変更やセグメントなどのフィルタリングは閲覧側でも出来るので非常に利便性が高いのも特徴だ。

従来はエクセルを用いたデータ管理、レポート作成が主流となっていた。しかしGoogle Data Studioはレポート更新の手間を大幅に短縮することができる。Google Data Studioでは、Google AnalyticsやGoogle Adwordsなどと直接接続することで、自動で必要なデータを収集。つまり、1度レポートのテンプレートを作成してしまえば、わざわざデータをエクセルにコピー・アンド・ペーストすることなく中身のデータのみが更新されるのである。また、様々なデータを1画面で表示できるのでGoogle Analyticsを使用するときのように様々なデータを行き来する手間を省けるのもメリットの一つである。

更に、Google AnalyticsとGoogle Adwordsのような複数のデータソースでも1画面に表示することが可能となるため、ITが苦手なEC事業者でも手軽に利用が可能となっているのだ。

 

 

ECサイトの解析に有効な機能

 

現在のGoogle Data Studioは広告の効果測定レポートやメディアページの解析等の用途がようやく注目され始めた段階である。ただこのGoogle Data StudioはECサイト解析においても有効に活用できるものになっている。ここではECサイトの解析に有効な機能を幾つか紹介していく。

 

分析に必要な指標を前の期間と比較する

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これは左から順にある店舗の直近1週間での「売上」「セッション数」「CVR」「平均客単価」「購入客数」である。Google Analyticsの仕様のためラベリングが若干分かり辛いのが難点だが、ひと目で見て簡単に状況が把握できる。さらに、数値の下を見ると前の1週間と比較した割合が記載されている。つまりこの部分を見るだけで、「今週は売上が落ちている。原因は客単価と購入者数が減っているからだ」というのがわかるわけだ。

 

売上の累計値推移などをグラフで前の期間と比較確認する

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また、このようなグラフを簡単に作ることもできる。これは同じ店舗での先月の売上累計と今月の売上の経過を折れ線グラフ化したものだ。これを見ると売上のペースは先月よりも順調なペースであることがわかる。前週比で売上が落ちているのは4月末の売上が好調だったことに起因していることもこのグラフからわかる。

 

容易なフィルタルング

各データを商品、デバイス、性別、年齢、地域など様々なセグメントごとに簡単に切り替えることができるのがGoogle Data Studioの利点の1つでもある。例えば先程の基本データをPCでアクセスした人にフィルタリングした結果が以下のようになる。

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先程の図と比較するとCVRが高いことがわかる。この図の右側にあるのがフィルタリングモジュールである。デバイスカテゴリのチェック欄を変更すればスマートフォン、タブレットへの切り替えもすぐに行うことができる。

 

 

ECサイトの解析をするためのテンプレートを作ってみた

 

eコマースコンバージョンラボ編集部では、Google Data Studioを活用し、EC事業者が現状のサイト状況を簡単にモニタリングできるテンプレートを作成した。

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※ログインして頂くとテンプレートを入手することができます。
※テンプレートの導入方法は最下部で紹介しています▼

このテンプレートでは店舗の重要指標である1週間での「売上」「セッション数」「CVR」「平均客単価」「購入客数」。そして売上と来客数の推移と前月との比較。更にはセグメントごとのセッション割合、流入キーワード、商品売上などEC店舗をデータ分析するにおいて最低限のデータを1画面にまとめている。このようなテンプレートが作成できればECサイトのデータ解析が楽になるのではないだろうか。

 

<参考>

【保存版】 ECサイトのアクセス解析・データ分析レポートに盛り込むべき10の視点 (前編)

【保存版】 ECサイトのアクセス解析・データ分析レポートに盛り込むべき10の視点 (後編)

 

 

それではこのようなテンプレートの作成工程を3ステップに分けて見ていく。

 

レポートを作成、データ接続

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これがGoogle Data Studioのログイン後のトップページになる。新しいレポートを作る際はページ上部左の+マークをクリックすることで作成できる。

 

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これがレポート作成画面になる。まず最初に右下の「新しいデータソースの追加」をクリックする。データソースとはレポートにしたいデータのことでGoogle AnalyticsやGoogle Adwordsのデータがこれに該当する。

 

 

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このようにGoogle AnalyticsやGoogle Adwordsなどのデータを選択し、接続することができる。

 

 

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接続後の画面がこちらになる。右側でレポートのレイアウトやテーマを変更することができる。具体的には背景色やレポートのサイズ等が設定可能だ。

 

 

モジュールを追加

そしてページ上部にあるアイコンによりモジュールを追加できる。例えば、

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四角に数字の入ったアイコンをクリックすると上の図のようなスコアカードと呼ばれるモジュールが表示される。これがテンプレートの上部のKPI表示の部分となっている。Google Data Studioでは表示するデータのことを「指標」と呼ぶ。表示するデータを変更したい際にはページ右の「指標」を変更することで切り替えることができる。また右下の「デフォルトと期間」によってデータの集計期間を変更することができる。また、「なし」と書かれている部分を変更することでテンプレートのような過去期間との比較が出来るようになる。

 

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次にグラフについてだ。基本的にはスコアカードと同様だが、グラフを作成する際には「ディメンション」と「指標」に注意して作成する必要がある。「指標」については前述のとおりだが「ディメンション」とは一言でいうと「●●当たりの」の●●に当たる部分である。このグラフでいうと「日付あたりのセッション」というわけだ。「ディメンション」には各商品毎、キーワード毎、流入元毎などがある。テンプレート下部の商品売上の表を作成するときには「ディメンション」に商品、「指標」に売上を選択して作成しているというわけだ。

その他にも円グラフ、面グラフ、分布図等様々なグラフが使えるが基本的な操作方法はこの棒グラフと同様なので割愛させていただく。

 

 

フィルタ機能を追加

そして最後にフィルタ機能についてだ。フィルタ機能は上部アイコンの一番右の3本線のアイコンから作成できる。

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これがフィルタのモジュールである。ディメンションを選択すればそのディメンションごとにレポート内をフィルタリングして表示することができる。「順序」から並び順の変更もディメンション順、指標順に変更することが可能である。「指標」の「値を表示」に✔を入れればディメンションごとの指標の値を表示することが可能だ。最低限以上の機能が使えれば紹介したテンプレートを作成することができる。

 

 

EC運営におけるGoogle Data Studioの適切な使い方

 

店舗の売上を向上させるには「最近の店舗の調子はどうなのか」「どういう客層が多いのか」「どの商品が売れているのか」という情報が必要になる。そしてそれをもとに施策を打つことで店舗の売上が上がっていく。しかし実際にはそのような理論は理解しているが、データを見ていないというケースが多いだろう。しかしGoogle Data Studioではこのようなレポートを一度作ってしまえばGoogle Analyticsのような複雑な操作をすることなく常に最新のデータを確認することができるので、ITが苦手なEC事業者も定期的にデータを確認することが可能になる。いままでデータの活用があまりできていなかったEC事業者はこの機会に是非テンプレートから自分の店舗のデータを確認してみて欲しい。

またこのテンプレートはデータとしては基本的なものになっている。例えば購入者の地域が重要な指標となるような店舗の場合はフィルタの中に地域の要素を用意してもいいかもしれない。というように自分の店舗にあったテンプレートにアレンジして使用してもらうのが理想的である。

今回はGoogle Analyticsのデータを用いてわかりやすくレポート化する方法を中心にGoogle Data Studioについて紹介してきた。繰り返すが、一度テンプレートを作成してしまえばワンクリックで比較、フィルタリングできることが最大のメリットだ。ただし重要なことは「レポートを作成する」ことや「レポートを確認する」ことではなく「レポートを元に施策を立て、それを実行する」ことであることを忘れてはいけない。

 

 

テンプレートの導入方法

 

これ以降は、ページ上部で紹介したテンプレートの導入方法を紹介していく。

使用上の注意として「Googleアカウントをもっていること」と「そのアカウントに店舗のGoogle Analyticsを接続して閲覧できる環境にある」ことが必須の条件となることに注意して頂きたい。

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まずリンクを飛んで頂くとテンプレート全体が表示された画面に遷移する。このままでは編集が出来ないので右上の「コピーを作成」を選択する。Googleにログインした状態でアクセスしないと上部ナビが表示されないので注意していただきたい。その際は右上の人物のアイコンからログインする必要がある。

 

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この際、Google Data Studioの利用が初めてな場合は上図のような規約同意の必要がある。画面に従って進み再度「コピーを作成」をクリックする。

 

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するとこのような画面が表示される。ここで「新しいデータソースを追加」を選択すれば記事中部のデータ接続の画面に遷移する。そこで自分の店舗のGoogle Analyticsを選択し、画面の指示に沿って進めば、レポート内の数値が自分の店舗に置き換わったものに変更される。その後編集も可能になるので、自分の店舗にあったレポートにカスタマイズして使用して欲しい。また、配布しているテンプレートではGoogleのサンプルのデータソースを使用しているため指標が英語表記となっているが、店舗のGoogle Analyticsと接続すれば日本語表記に自動的に変更される。

店舗のデータ活用にこのテンプレートを役立てていただければ幸いだ。