1月9月、Wechatはアンドロイド向けの新機能Mini Apps (小程序)を正式に公開。Wechatはデイリーアクティブユーザー7億6,800万人に達した、中国国内でもっとも使われているメッセージングソーシャルアプリ。この新機能に対して注目が非常に高まっている。

Mini AppsとはWechat内で使用できる追加アプリのような位置付け。新たにアプリをインストールせずに使用でき、WechatのMini Appsの入口から検索しすぐに利用することができる。Mini Appsは使用する容量も少なく、インストール、アンインストールしなくても使用できるようになっているため、ユーザーは通信データ、モバイル端末の容量を心配する必要がない。

利用方法は簡単。まず、Wechatを最新バージョンに更新した上で、Mini Appsにアクセスし、使用したいアプリの名前を入力するだけである。また、アプリ開発会社が提供しているQRコードと合わせ、Mini Appsにもアクセスできる。

実はこの新機能は2016年9月22日から、テスト版を公開。当時、200名のWechat公式アカウントを持っているアプリ開発者向けに、Mini AppsのHTML5アプリを作ることができるリソースを提供し、テストを実施。今後、アプリの開発者はアプリケーションを開発し提供するにあたって、App storeでの審査は必要ないことになる。Mini Appsは通常のAppsとほぼ同等レベルで、ユーザーの閲覧、予約、シェア、支払いなどの基本的な操作の提供が可能となっている。これは既存のAppleとGoogleに寡占されているアプリ市場の構造を大きく揺るがしかねない新しい取り組みといえる。

HTML5はユーザーエクスペリエンスや性能面で劣っているが、長期的に見て、Mini Apps は実店舗型の企業が顧客データをデジタル活用するために有用なツールになるといわれている。今後どのように改善していくか期待が寄せられている。

 

※当記事は中国メディア「Ebrun」の1/11公開の記事をと「電商報」の1/12公開の記事を翻訳・補足したものです。