株式会社ライトアップとユミルリンク株式会社は、SNSや生成AIの台頭といった検索・購買行動の変化が著しい現代において、メールマガジンが果たす役割と価値について共同調査を実施した。
調査結果
「商品やサービスを探すときに情報収集に使うメディア・ツール」を質問したところ、1位がWeb検索で52.3%と圧倒的に高く、2位がYouTubeで42.6%、3位がInstagramで34.9%という結果だった。全体の結果だけでみれば、Web検索の割合は至って高く、まだまだ情報収集としてWeb検索が強いように見受けられる。
「商品やサービスを探すときに情報収集に使うメディア・ツール」について年齢別にみていくと、トレンドに大きく影響する20~30代では、多少の前後はあるものの、YouTube・Instagram・Xの主要SNSが検索のメインツールとしてトップ3を占めていた。一方、Web検索の比率は年代が上がるほど増えていたことから、若い世代はSNS、40代以上はWeb検索と検索行動が大きく二分されていることが明らかとなった。
その反面、メールマガジンはどの世代においても一定の利用率を保持しており、特に60代ではメールマガジンが情報収集ツールの2位に上がっていた。情報収集以外にも、「商品購入やサービス利用の決め手となるメディア・ツール」においても、60代はWeb検索についでメールマガジンが2位となっていた。メールマガジンが決め手となる理由としては、「内容がわかりやすいから」が42.8%、「信頼できる情報源だから」が37.2%となっていた。この結果から、メールマガジンは一度利用したことのある企業やサービスからの情報発信であり、信頼性が高いことや、情報が整理されていることが評価されている様子がうかがえた。また、近年話題の生成AIを挙げたユーザーは少数だったが、今後、生成AIの普及がさらに進めば、購買行動のアクションも変わっていくことが予想される。
購買行動における生成AIの活用シーンとしては、「情報収集」が47.5%、次いで「自分との相性や適正」が42.9%、「口コミや評価」を調べるが34.2%という結果だった。また、生成AIを活用した結果についても満足感を得ている人が多く、情報の信憑性についても、実に74.0%のユーザーが「非常に信頼できる・ある程度信頼できる」と答えていた。ただし、現段階では、出典元が不明瞭であったり、客観的事実が薄かったりするなどの問題もあり、情報の信憑性を自身で確かめる必要はあるが、生成AIの進化と普及率の高さを裏付ける調査結果となったと言えるだろう。
メールマガジンの配信停止を決めるのはどのような時か尋ねると、「自分の興味がない情報ばかり届いたとき」が圧倒的に多く66.1%となっていた。このことから、メールマガジンの効果を上げるためには、ユーザーにとって役に立ち、より興味のある情報を届けていくことが重要だと考えられる。