世界最大級のコマースプラットフォーム、Shopifyの⽇本法⼈Shopify Japan 株式会社は、越境ECに必要なツールを一元管理出来る新ソリューション、Shopify Marketsを発表した。
Shopify Marketsにより、あらゆる規模の事業者の海外市場参入をより簡単にし、マーケットの特定、販売の準備、立ち上げ、最適化をすべて1つのShopifyストアで行うことを可能にする。
Shopify Markets発表に至る背景
近年EC市場は右肩上がりに成長を続けており、2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で世界中でeコマースが記録的に伸びた。また、世界で20億人以上の消費者がオンラインで買い物をし、売上高は4.3兆ドル(約473兆円)に達し、2021年には16.8%増の5兆ドル(約550兆円)にまで上ると予測されている。
さらに、日本貿易振興機構(JETRO)の行った最新の調査によると、日本企業における越境ECの活用率は過去4年間で約15%ポイント上昇しており、特に中小企業がECを活用した海外販路拡大に強い意欲を示している。2021年7月にはグローバルなDTCブランドのタイガー魔法瓶やKURASUを含む、日本でShopifyを利用する事業者の約15%がすでに海外への販売を行っており、また日本でShopifyを利用している事業者のオンラインストアへのアクセスに関して、11%が海外からであることが分かった。
しかし、多くの事業者にとって、通貨の変換、言語のローカライズ、現地での支払い方法の提供、関税や輸入税の計算など、海外への販売には数々の障壁が存在している。そこで、それらをより簡単に管理出来るよう、Shopify Marketsを立ち上げるに至った。
Shopify Marketsについて
Shopify Marketsでは、わずか数回のクリックで新しいマーケットを開拓し、より多くの世界中の顧客に対してビジネスを展開し、開拓した各マーケットを一つのダッシュボードで管理することで、ビジネス全体を包括的に見ることが出来る。
また、オンラインストアの言語や通貨を購入者に合わせてローカライズすると、コンバージョンがそれぞれ13%、40%と大幅に増加することが判明している。そこで、Shopify Marketsは事業者にとって簡単に、各マーケットの通貨と支払方法・マーケットごとの価格設定、端数処理、在庫状況の把握・複数言語対応・購入者の地域に応じて、適切な通貨や言語を自動表示等のカスタマイズを行っている。
スマート設定では、越境EC専門のチームに頼らずとも、効果を最大化するための設定を自動で最適化することが可能で、例えばShopifyは、各マーケットで、どの支払い方法を使用すると最もコンバージョンが高いかを把握し、チェックアウト時に自動的に最適な支払い方法を表示。そのため、事業者自身は各マーケットで最も普及している支払い方法を把握する必要はない。
そして事業者は、すべての越境ECをShopify管理画面の一カ所で管理することができ、日本だけでなく、その他一つの国あるいはアジア全体といった地域など、それぞれのマーケットに合わせた消費者体験を提供することができる。Shopifyの一元化されたコマースプラットフォームにより、事業者はビジネス全体を包括的に確認し、国内外のマーケットでのビジネスパフォーマンスがモニタリング可能となる。
Shopifyのプレジデントであるハーリー・フィンケルシュティンは、「起業家をサポートする企業として、Shopifyは常に事業者が越境ECのために必要なツールを提供してきた。私たちは将来的に、小売はどこにいてもアクセス可能なものであるべきだと考えている。Shopify Marketsを通して、規模や予算に関わらず、どの事業者でも簡単に越境ECを実現できるようにする。」と述べた。