EC物流代行サービス「ウルロジ」を展開しているディーエムソリューションズ株式会社は、全国の20-70代の男女でEC事業を運営している担当者や責任者の方1000名を対象に「EC運営におけるコストの実態調査」を実施した。
調査結果
EC事業者1000名に対して「現在運用している自社ECサイトやECモールなどでの総合的な平均顧客単価について教えてください。」と尋ねたところ、全体では平均顧客単価3000~5000円が圧倒的に多く25.6%、次いで、1001円~3000円の層が16.6%、5001円~7000円の層が13.2%となっており、3000円~5000円の利用者が多いことが分かる。一方、50,000円以上と回答した人も7.0%おり、7番目に多い回答だった。これは、EC市場が多様な商品カテゴリで構成されており、低価格帯の日用品から高価格帯の家電まで、幅広い商品が販売されていることを反映していると考えられる。
「EC事業の売上に対して物流費用が占める割合について教えてください。」と質問すると、物流費用が「21~30%」を占める事業者が最も多く、全体の22.4%、2位は「11~20%」で20.7%、3位は「0~10%」で18.7%という結果だった。
EC事業において、物流費用は売上と連動して変動する費用のため、売上増加に伴い物流費用も増加する傾向があり、適切なコスト管理が重要となってくる。また、物流費用を削減するためには、倉庫の自動化、配送ルートの最適化、梱包材の見直し、共同配送の利用など様々な方法があるが、物流業務を外部に委託する方法では、コスト削減だけでなく、業務効率化や品質向上にも繋げることが出来る。
「現在扱っているEC事業の商材カテゴリ別の売上に対する物流費用の割合」について調査したところ、エンタメグッズ、アパレル、アウトドア用品のカテゴリでは、売上に対して物流費用に30%以上かけている事業者が半数以上を占めていた。この背景として、顧客満足度を高めるために、丁寧な梱包や迅速な配送サービスを提供しているため、梱包材や配送コストに費用をかけていることが考えられる。特にアパレルは、返品率が高い商材であるため、返品に伴う物流コストが発生しやすく、アウトドア用品も、大型商品や重量のある商品が多いため、配送コストが高くなる傾向がある。
その一方で、食品・飲料は、物流費用が10%以下の事業者が最も多く、他のカテゴリに比べて物流費用率が低い傾向だった。これは、単価が比較的低く、重量も軽いため、配送コストが抑えやすいと考えられる。また、食品・飲料を扱うEC事業者は、独自の物流システムを構築したり、外部の物流業者と連携したりすることで、物流コストを効率化している可能性もありそうだ。
現在のEC運用における各コストに対しての印象を聞いてみると、物流費用と商品原価については、それぞれ50%以上の事業者が「高くなっている」と感じているようだった。また、システム運用費、広告・マーケティング費用についても、それぞれ40%以上の事業者がコスト上昇を実感しており、いずれの項目においても、「安くなっている」と回答した事業者は10%未満と少数だった。
この結果から、物流コストの割合が多いエンタメグッズ、アパレル、アウトドアは苦戦を強いられていそうだ。
EC物流・発送代行サービス「ウルロジ」とは
「ウルロジ」は、ディーエムソリューションズ株式会社が提供するEC事業に特化した物流代行(発送代行)サービスで、EC事業者は手間もコストもかかる物流業務をまるごと委託することで、売上に直結するコア業務である商品開発やマーケティングに注力することができる。また、ウルロジでは、国内物流以外にも、冷凍・冷蔵や越境EC、クラウドファンディングといったスポットまで幅広く対応が可能となっている。