検索広告やSmart+のようなバーサタイル(多用途)な広告フォーマットが、どのようにブランドのビジビリティ(可視性)やエンゲージメント、ROIを向上させ、TikTokを必須のマーケティングプラットフォームへと変貌させているかを紹介しよう。

 

TikTokはもはや、単なるバイラルダンスやトレンドのためのプラットフォームだけではない。それは、ブランドと消費者のつながり方を変革し、広告にかつてないほどの成功をもたらしているものだ。

企業はTikTokのストーリーテリング、ターゲット広告、インタラクティブ機能のユニークな融合を採用するにつれ、ブランドの認知度、オーディエンスのエンゲージメント、売上の増加をシームレスに統合する強力な成長への道を発見しつつある。


TikTok:必要不可欠なプラットフォーム

TikTokは、ブランドと人々とのつながり方に、静かに革命を起こしている。このソーシャルプラットフォームは、今や貴重な広告ハブとなっており、広告収入は2026年までに439億6,000万ドルに達する見込みだ。

19億人を超えるユーザーを擁するTikTokは、売上とブランドオーディエンスのつながりを増やすという稀有な可能性を秘めている。同プラットフォームのユーザーの約92%は、TikTokのコンテンツを視聴した後、何らかの形でインタラクションを行っている。つまり、より広範なビジネスのKPI(重要業績評価指標)に沿ってTikTokに投資し、利用する組織は、競合他社よりも優れた業績を上げることができることになる。

最近リリースされたTikTokの検索広告Smart+(TikTokが提供するAI駆動の広告システム)は、広告のプレースメントをより細かくコントロールし、ターゲティングを改善し、キャンペーン管理を容易にすることで、ビジネスチャンスを広げる。これらの機能をインフィード広告と併用している広告主は、同等かそれ以下のCPA(デジタル広告における顧客獲得単価)で、コンバージョンが20%増加している。


他にはない適応力:広告キャンペーンを正確にカスタマイズ

TikTokは、インフィード広告からブランドのハッシュタグチャレンジ(TikTokの広告メニューの1つで、ハッシュタグ「#」を利用した広告)まで、さまざまな広告フォーマットとターゲティングオプションを提供している。たとえば、ユーザーをランディングページに誘導したり、アプリのダウンロードを促したり、オーガニックなリーチを拡大したりするCTA(コールトゥアクション)を追加することができる。

TikTokの新しい検索広告は、商品やサービスを積極的に検索しているユーザーをターゲットにすることで、プラットフォームの汎用性を高めている。TikTokユーザーの57%がアプリの検索機能をタップし、23%がアプリを開いてから30秒以内に何かを検索していることを考えると、これは大きな意味を持つ。キーワード広告を通じて、TikTokはSEOのような機能を確保し、広告エコシステムに新たな精度のレイヤーを追加している。

さらに、検索広告では、キャンペーンの設定中、または実施中のどちらでも、アクティベーションや編集、キーワードやクリエイティブの調整を簡単に行うことができる。これにより、キャンペーンにリアルタイムで対応し、パフォーマンスを最適化し、重要な瞬間に高い購買意欲を持ったオーディエンスにリーチすることができる。


戦略的な支出でROIの向上を実現する

9億4,500万人を超える成人にリーチできるTikTokは、ROI(投資利益率)の宝庫である。高度な予算管理、入札、クリエイティブ最適化ツールにより、これまで以上にスマートな支出が可能となる。

GooglePerformance Max(AIを活用したGoogle広告の新メニュー)とMetaAdvantage+(Mataが提供する広告自動化ツールセット)に対するTikTokの回答であるSmart+の発表により、広告パフォーマンスは次のレベルに引き上げられ、広告費用対効果は52%向上した。この自動化されたソリューションは、広告の作成、プレースメント、入札を処理し、企業が適切なユーザーにリーチし、無駄な支出を最小限に抑え、低コストでエンゲージメントを高めるのに役立つ。

TikTokの2023年の売上高は推定161億ドルで、これは2022年から67%増加した。ユーザーの44%がTikTokで直接購入しており、同プラットフォームは単なるソーシャルアプリを超えたグロースアクセラレーター(成長を加速させる存在)となっている。

そのバイラルなトレンドとインタラクティブな機能により、本物のつながりが構築され、ブランドロイヤリティが育まれる。一方、ターゲット広告とソーシャルコマースツールにより、発見からコンバージョンまでの経路を効率化される。


コアブランドの価値を理解する

チャネルのパフォーマンスを可視化することは、賢明なマーケティング投資を行うための鍵となる。この全体的な視点がなければ、企業は潜在力の高いプラットフォームへの投資が不足し、成長機会を逃すリスクがある。

CarParts(車用品を扱うオンラインショップ)は、それを正しく実行するとどうなるかを示す好例である。マーケティング戦略を最適化することで、TikTokの大きな影響力を明らかにし、売上でROI 11.1を達成し、他のチャネルよりも43%高い収益を得た。これは、投資がどこで利益を生むかを理解することの力を証明している。

TikTokはクリエイティブなストーリーテリングに重点を置いているため、ブランドはイノベーションを起こすことができる。そして、リアルタイムのデータインサイトは、すべてのチャネルで持続的な成長を実現するための戦略を最適化するのに役立つ。このプラットフォームのビジビリティ(可視性)、エンゲージメント、コンバージョンの融合は、長期的なビジネスの成功をサポートしてくれる。

TikTokの可能性を活用するブランドやマーケティングリーダーは、幅広いオーディエンスにリーチし、ブランドを持続的な成功とイノベーションに導くことができるのだ。


最適なTikTokコラボレーターを見つける

TikTokをマーケティング戦略に組み込むブランドが増えるにつれ、複数のパートナー、異なるキャンペーン戦略、競合するテクノロジーを管理するといった課題に直面することが多くなっている。だが、解決策は明確である。単一の総合的なマーケティング・パートナーシップを選択することである。

たとえば、Les Mills(ニュージーランド発祥のフィットネスジム)は当社のエージェンシーと提携することで、TikTok戦略を合理化し、インフィード広告とTopView広告(TikTokアプリの起動後、最初に目にする動画広告)のプレースメントを使用して、主要なオーディエンスに対する認知度とリーチを高めた。その結果、ROAS(広告の費用対効果)は700%、LES MILLS+(ワークアウトアプリ)の登録数は14倍に増加した。

TikTokマーケティングに統一的なアプローチを選択することで、ブランドは同プラットフォームのリーチとエンゲージメントを最大化し、オーディエンスとのより強いつながりを構築し、長期的な成長をサポートすることができるのだ。



※当記事は米国メディア「MarTech」の11/6公開の記事を翻訳・補足したものです。