FAQの検索システム「Helpfeel」を提供する、株式会社Helpfeelは、ECサイトの運営事業者、利用者の双方を対象に「ECサイトの問い合わせ手段に関する意識調査」を実施した。



調査結果

 

ECサイトを運営する事業者の83%が、自社サイトのFAQに「満足」と回答する一方、利用者の51%がECサイトで「疑問を解消できなかった」といった不満をもっており、ECサイトでの疑問解消に対する認識は、事業者と利用者の間に乖離があることが浮き彫りとなった。また、クレーム等が発生しない限り、事業者はこうした利用者の不満に気が付きにくく、「利用者はFAQで疑問を解消できている」と誤認していることが推察できる。

 

 

ECサイトのショッピング中、疑問点や不明点が発生した場合に使う手段を尋ねたところ、利用者の51%が「FAQ」を参照し疑問解消を図ると回答していた。このことから、「問い合わせフォーム」や「電話」といった有人対応に問い合わせをする前に、まずは自分で解決しようと試みる傾向が明らかとなった。また、利用者は「FAQ」に対する印象として、「便利」「簡単」なため利用意向は高いものの、「ほしい答えが見つからない」といった不満を感じているようだった。

 

 

一方、「問い合わせフォーム」や「電話」の印象として、「ほしい答えが見つからない」といった意見は少数にとどまったものの、「時間や手間」が懸念となっており、問い合わせに至るまでの心理的ハードルが高いことが分かった。

 

 

ECサイトにおいて、疑問や不安を感じた際に解決できない場合、72%の利用者がサイトの利用に「影響がある」と回答していた。しかし、実際に問い合わせを行う割合は10回に1回程度と少なく、多くの利用者が「サイレントカスタマー」として不満を抱えたままの状態であると考えられる。さらに、ジョン・グッドマン氏の調査によると、不満をもった顧客のうち実際に声を上げるのは4%で、残りの96%は苦情申し立てをせず、さらに、そのうちの91%は無言で離脱してしまうと言われている。

 

まとめ

 

今回の結果から、FAQの充実はECサイトの顧客満足度を向上させ、「サイレントカスタマー」の離脱を防ぐために重要な役割を果たすと言える。その一方で、ECサイトの利用者は、FAQを「最初に使いたい」が「答えが見つからない」と捉えていることから、FAQで「自求める答えが見つかる」ように改善することで、ECサイトへの再訪や新たな利用機会に繋げることが期待できる。

 

株式会社Helpfeelは、今後もFAQの検索システム「Helpfeel」の提供を通じ、ECサイトを運営する企業を支援し、利用者の顧客体験の向上に貢献していくとのこと。