本記事では、「全検索クエリの91.4%でSGEをトリガーした」「Quora(グローバルな知識共有プラットフォーム)は大成功している」「有料検索広告は50%の確率で表示された」との分析結果に焦点を当てる。

英国に本社を置き、SEOソフトウェアおよびコンテンツ戦略自動化プラットフォームを提供するAuthoritasの新しい分析によると、Googleの生成AIによる検索体験(SGE)の結果として、ブランド関連語に「現在のトラフィックレベルで多少の低下」が見られることが分かった。


気になる理由

Googleは3月22日、Search Labs(Google 検索のユーザーに開発初期段階の新しい検索体験をテストし、フィードバックを共有してもらうプログラム)にオプトインしていない一部のユーザーにも「AIオーバービュー(概要)」という名称でSGEを展開する、と報じられた。AIが生成した回答がオーガニックトラフィックに与える影響についてはまだ分からないが、Authoritasは次のように分析している。「これらの新しいタイプの生成AIの検索結果は、サードパーティのサイトや競合他社でさえも、ブランド用語や関心のあるブランドおよび製品用語でランクインする機会を増やすことになる」。


Google SGEは全検索クエリの91.4%に表示された

この分析では、AI生成検索結果が出なかったキーワードは8.6%のみだった。

 

全キーワードに占めるSGEの割合

画像出典:Authoritas


SGEで好調なQuora

米国に本社を置くユーザー参加型の「知識共有プラットフォーム」のQuoraは、今回の調査で「15カテゴリー中11カテゴリーでパフォーマンスの高い生成ドメイントップ20にランクイン」している。

Wikipediaも成功していると言える。すべてのカテゴリーでトップ20にランクインし、11カテゴリーでトップまたは2番目にパフォーマンスが高いドメインとなっているのだ。


SGEのリンク数(平均)

・SGEの結果に10.75のリンクが表示。

・検索結果ごとに4.3個の固有ドメインを表示。

・生成リンクの62%は、オーガニックドメインのランキングトップ10以外のソースからのもの。

・生成されたURLの20.1%がオーガニックな検索結果1ページ目のURLと完全一致し、17.9%は同じオーガニックランキングドメインと異なるURLを示した。


クリック課金型広告

50%強のキーワードに有料検索広告が含まれていた。これらの広告は、平均して51%がSGEの結果の上に、49%が下に表示された。業種別の内訳は下図の通り。

カテゴリー別有料検索結果(広告+ショッピング)のキーワードの割合


一方、ショッピング広告は、平均して64%の確率でSGEの下に表示される。


本分析について

15業種にわたって、251の米国の有名ブランドのキーワード2,900語を調査した。全文はこちらから。

※当記事は米国メディア「MarTech」の3/25公開の記事を翻訳・補足したものです。