シンガポールのオンラインマーケットプレイスShopeeがポーランドから撤退した。同社はちょうど1年前にポーランドで事業を開始したばかりだ。昨年初めにフランスでの事業も打ち切り、ヨーロッパから完全撤退することになった。

 

Shopeeは2015年に設立され、アジアで大成功を収めている。2021年後半からヨーロッパでマーケットプレイスを展開し、同年にスペインで事業を開始した。

 

わずか1年あまりでポーランド撤退

Shopeeは1月12日、ポーランドのウェブサイトで撤退を発表した。わずか数か月前に同社のポーランド事業の雇用の一部が削減されたため、このニュースは驚きべきことではないとReuters(英国に本社を置くグローバル通信社)は報じている。同社は2021年9月にヨーロッパ各国に同時参入して以来、ポーランドで事業を行ってきた。

 

ヨーロッパ市場から完全撤退

昨年3月、Shopeeはインドとフランスでの事業も、立ち上げからわずか数か月で撤退している。スペインのウェブサイトも現在停止している。急速な拡大戦略をとってきたShopeeは、ヨーロッパ市場全体から撤退することになった。

 

「急拡大してきたShopeeがヨーロッパに別れを告げる」

 

グローバル市場の不確実性

Shopeeは、シンガポールのテクノロジー企業Seaの傘下にある。Seaは、以前ヨーロッパで活動していたオンラインゲームプラットフォーム「Garena」でよく知られている。この親会社Seaの市場価値は、2021年の2,000億ドルから2022年にはわずか270億ドルにまで落ち込んでいる。

 

多くのハイテク企業同様、Seaもパンデミックの間にゲーム企業やeコマース企業に多額の投資をした後、需要の減少に直面している。昨年、インドとフランスから撤退する際、同社は発表の中で、「グローバル市場の不確実性を考慮して撤退した」と述べている。

 

※当記事は英国メディア「E-Commerce News」の1/18公開の記事を翻訳・補足したものです。