化粧品ブランドClinique(本社:米国)が実施する、最新のモイスチャーサージジェルクリーム100Hの「More Than You Think(あなたが思う以上)」キャンペーンでは、NFC(近距離無線通信)技術をプロダクトエクスペリエンスに取り入れ、斬新なコネクテッドパッケージ(インターネットやスマートフォンを介してブランドから消費者へのエンゲージメントを促進する製品パッケージ)やテクノロジーとブランドアイデンティティとを融合させている。

 

グローバルスキンケアブランドである同社は、コネクテッドエクスペリエンス企業のSharpEnd(本社:英国)とデジタル対応のリサイクル可能なガラス瓶のデザインで提携。消費者がNFCベースのラベルを読み込むと、限定コンテンツやサービスにアクセスできるキャンペーンを行った。

 

Cliniqueのモイスチャーサージジェルクリーム100Hのコネクテッドパッケージは、それぞれ固有のデジタルIDを持ち、世界35か国の市場で展開されているが、英国ではドラッグストアチェーンのBootsが独占的に販売を行っている。

 

NFCを使ったやり取りで、Cliniqueの「Daily Dehydrator Index」(肌の乾燥に関する診断やアドバイス)のような革新的なサービスが利用できるようになり、ユーザーは住んでいる場所に合わせて、パーソナライズされたスキンケアガイドを受けることができる。消費者が、生活環境要因やライフスタイル要因などに関する質問に回答すると、個別の結果と肌の輝きや潤いを保つためのCliniqueの専門家によるアドバイスを受け取ることができる。

 

このデジタル体験では、Cliniqueのバーチャルな肌分析ツールであるClinical Realityにもアクセスが可能。このツールは1回のスキャンでユーザーの顔の80以上のデータポイントをチェックし、オーダーメイドのスキンケアやメイクアップをおすすめしてくれる。この体験は、肌分析とおすすめだけにとどまらない。消費者は「More Than You Think」のタグラインが入ったフィルターを使って、パーソナライズされた自撮り写真を撮影し、シェアすることができる。

 

SharpEndは、スタジオ、プラットフォーム、そして技術でこのプログラムを継続的にサポートしている。同社独自のは、グローバルなエンゲージメントと使用状況を追跡し、販売データと組み合わせて、消費者の行動と洞察について意味深い実態を示してくれる。

 

「NFC技術を美容とスキンケアのパッケージに加えることは、50年以上遡るブランド構築の伝統の上に成り立つ部門にとって大きな仕事だ」と語るのは、CliniqueのグローバルリテールエクスペリエンスのエグゼクティブディレクターであるErin Burke氏。同氏は、「このパッケージングの革新の最前線にいることを非常に誇りに思うと同時に興奮している。このパッケージは、さらに顧客価値を高めるだけでなく、製品が使用されている場所や我々のモバイルコンテンツにどのような感情を持つかをピンポイントで特定するための重要なデータも提供している」と述べた。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の5/11公開の記事を翻訳・補足したものです。