米国と中国が全支出の2021年支出の53%を占めた。

米国の独立系レポート会社Forresterのレポートによると、全世界のマーケティング年間支出は増加し続け、2025年までに4.7兆ドルに達する見込みだという。これは、2021年から2025年にかけて1.1兆ドル増加することとなり、2015年から2019年の年複利成長率(CAGR)5%を大幅に上回る7%に相当する。

 

最大の支出国

その支出のほとんどは、米国と中国による。米国と中国は、2021年のマーケティング支出の53%を占めており、現在から2025年にかけてのドル成長の73%をけん引すると予想されている。
その他の重要な調査結果:

  • ITソフトウェアとサービスが、最大のドル成長ドライバーとなる。ITソフトウェアとサービスは、2021年のマーケティング投資の7%を占めていたが、2021年から2025年にかけては、ドルの成長の14%をけん引し、ほかのどの業界よりも圧倒的に多くを占めると予想されている。ITソフトウェアとサービスは、パンデミックにより拍車がかかったデジタルトランスフォーメーションの大きな恩恵を受けている。
  • 米国企業は、マーケティングに1.4兆ドルと最も多くを支出しており、これは、2021年の世界のマーケティング支出の40%を占める。マーケティングに費やす金額の世界平均が収益の5.6%に対し、米国は7.7%と比較的多くの額をマーケティングに費やしている。
  • マーケティング支出の伸びは、中国企業によって後押しされることになるだろう。2021年、世界のマーケティング支出における中国企業の割合はわずか13%であったが、2021年から2025年までの成長率では27%を占めることになる。
  • パンデミック後の回復は早いが、パフォーマンスは業界によってさまざまである。ヘルスケアとオンライン小売はパンデミックを通じて好調であったものの、金融サービス、不動産、旅行は最も遅れをとっている。

 

気にかけるべき理由

こうした状況もまた、デジタルマーケティングへのシフトが加速していることを強調している。パンデミックに起因する消費者行動の変化に後押しされ、ROIの測定がより容易になったため、企業に受け入れられているのだ。また、マーケティングは、世界2大経済圏の企業にとっては、世界の他の地域の企業と比較してはるかに重要であることを示している。

 

※当記事は米国メディア「MarTech」の4/8公開の記事を翻訳・補足したものです。