株式会社プラネットはネット通販に関する意識調査の結果を、消費財や暮らしに関するトピックスを届ける「Fromプラネット」で発表した。
9割がネット通販を“利用したことがある”と回答
ネット通販を利用したことがあるかを聞いたところ、「利用したことがあり、今後も利用するつもり」の人は実に89.8%にのぼり、「利用したことはないが、今後利用したい」と合わせると9割を超えていた。一方で、利用経験の有無にかかわらず「今後利用しないつもり」の人は約8%と少数で、年代による大きな差もみられなかったことから、ネット通販は老若男女を問わず広く浸透していることがわかった。
ネット通販の利用頻度
次にネット通販の利用頻度をたずねたところ、「1ヶ月に1回程度」が32.2%と最多で、次に20.9%の「2~3ヶ月に1回程度」が続き、双方を合わせて過半数を占めた。一方、「2週間に1回程度」は18.7%、「1週間に1回程度」が11.1%、そして「1週間に複数回」のヘビーユーザーは6.6%にとどまり、意外と利用頻度が少なかった。要因として、ネット通販は実店舗での買い物の補完として利用し、セールやポイントアップの日を狙って“まとめ買い”、が多いからかもしれない。
また、性年代別にみると、「1週間に複数回」が男性では20代15.1%、30代10.1%、「週に1回程度」と合わせると約4分の1にのぼり、若年男性で頻回利用者が多くなっている。しかし、女性は、「週に1回以上」が20代で全体平均並みにとどまるが、30代は2割超に向上しており、その世代は子育てや仕事で多忙のため、ネット通販を使って効率的に買い物をしようとしている可能性がある。
コロナによる通販利用頻度の変化
次に、コロナ前後でネット通販利用に変化があったかを聞いてみたところ、図には表示されていないが、最も多かったのは「変化はない」62.6%と回答。過半数の人はコロナでネット通販利用は左右されなかったようだ。逆に、“変化があった”人にフォーカスすると、「かなり増えた」6.3%、「増えた」28.4%と、3割以上で“増加”しており、非接触で荷物を受け取れることにメリットを感じた人も少なくない。
また、性年代別では、男女とも20・30代で「かなり増えた」が1割を超え、さらに20代女性の「増えた」との合計は50%にのぼった。また年代が上がるほど「かなり増えた」「増えた」の比率は低下するものの、男女とも60代で再び向上している。新型コロナの重症化リスクが高いとされた高齢層では、“外出を控えてネット通販で買い物をしよう”という意識が働いたことの現れかもしれない。
ネット通販で買い物の判断をする際に重要視すること
ネットで買い物する際に何を重視しているのを尋ねたところ、「価格」が79.9%とダントツだった。「実店舗との価格差」38.9%、「利用可能なポイントサービス」38.2%、「商品代金以外の料金(送料など)の安さ」36.8%と続き、商品本体やそれ以外の料金、ポイントサービスなどを勘案しながら、お得に買い物しようとしていることがうかがえた。
一方、ネット通販は、価格や類似商品を比較しながらじっくり検討できるからか、「ECサイト上のレビュー、口コミ」36.3%のほか、「ECサイト上の商品説明」29.5%、「ECサイト上の商品写真」21.5%と、ECサイト上の情報を参考に買い物をしている人が一定数いた。しかし、同じネット上の情報でも「ECサイト外の商品説明」や「ECサイト上の写真」は1割前後、「新聞・雑誌などの紙媒体の情報」は3%にとどまり、手近なところで情報収集していることが分かった。
性別では、男女とも最重視しているのは「価格」で、女性では「ECサイト上のレビュー、口コミ」が2位となり男性より14.6ポイントも上回った。「価格」以外の項目で女性が男性より上回ることからも、“女性は情報収集をしたうえで慎重にネットでの買い物をしている”と言える。
まとめ
今回の調査で、ポイント倍増の日や定期的なセールを狙って上手に買い物をし、実店舗や複数の通販サイトで入念に比較をする、口コミから情報収集等は多くの人が実践していたことが分かった。ネット通販は幅広い選択肢から商品を選べ、自宅まで配達してもらえる利便性は大きな魅力といえるだろう。