ネットショップコンサルティングのECマーケティング株式会社で、月商1,000万円未満/1,000万円以上のそれぞれのWeb担当者に対してネットショップの流入経路やコンバージョン経路についてアンケート調査を実施した。

 

ユーザーからの流入が多いチャネル

 

月商1,000万円未満のネットショップでは、「ダイレクト」が23.4%で一番多く、次いで「自然検索」が21.6%、「参照元」が11.7%となったが、月商1,000万円以上のネットショップでは、「リスティング広告」が21.8%で一番多く、次いで「ダイレクト」が20.0%、「自然検索」が19.1%となった。月商1,000万円未満のネットショップと比べて月商1,000万円以上のネットショップの流入は、広告比率、特にリスティング広告の流入が多く、コストをかけて集客を行っていることがわかる。

 

 

コンバージョンが多いチャネル

 

月商1,000万円未満のネットショップでは、「ダイレクト」が27.0%で一番多く、次いで「自然検索」が25.2%、「リスティング広告」が11.7%、一方、月商1,000万円以上のネットショップでは、「ダイレクト」が27.3%で一番多く、次いで「自然検索」が19.1%、「リスティング広告」が14.5%という結果になりました。月商1,000万円未満、月商1,000万円以上のネットショップともに、上位のコンバージョン経路は同じ結果となっている。

近年、SNSの利用が一般的になったことで、SNSがなかった頃と比べて検索エンジンの利用が減少したと言われているが、「自然検索」「リスティング広告」でのコンバージョンが上位にあることを考えると、検索エンジン利用者がまだまだ多い状況は変わらないと考えられる。

 

 

重要視しているチャネル

月商1,000万円未満のネットショップでは、「自然検索」が22.5%で一番多く、次いで「リスティング広告」が16.2%、「ダイレクト」が15.3%となった。一方、月商1,000万円以上のネットショップでは、「ダイレクト」が26.4%で一番多く、次いで「自然検索」が21.8%、「SNS」が16.4%という結果になり、月商1,000万円未満と月商1,000万円以上のネットショップでは大きな違いがみられた。

また、月商1,000万円未満のネットショップでは、自然検索、広告を問わず、検索エンジンを重視し、反対に月商1,000万円以上のネットショップでは、検索エンジンを活用するリスティング広告よりも、自然検索やSNSを重要視していることが分かった。

さらに、月商1,000万円以上のネットショップでは、「ダイレクト」チャネルを最も重要視し、ダイレクトからの流入数が多くなることは、認知しているユーザーが増え、ネットショップの売上も増えていくということになる。その為、年収1,000万円以上のネットショップのWeb担当者は「ダイレクト」チャネルを自社ネットショップの認知度合いの指標として重要視していると考えられる。

 

 

広告の実施有無

 

月商1,000万円未満のネットショップでは「実施している」が71.2%、「していない」が28.8%となり、月商1,000万円以上のネットショップでは「実施している」が90.9%、「していない」が9.1%となった。

また、年収1,000万円以上のネットショップの9割以上が広告を実施しているというのは、小規模のネットショップよりも大規模のネットショップの方が集客に対してコストをかける余裕があるからと言える。さらに、月商1,000万円未満、月商1,000万円以上のネットショップ共に広告の実施が7割を超えていることから、ネットショップでの広告施策は必要不可欠だと考えられる。

 

 

広告のアウトソース割合

 

月商1,000万円未満のネットショップでは、「全て外注している」が39.2%、「外注しているが自社でも運用している」が49.4%、「外注せずに全て自社で運用している」が11.4%。一方、月商1,000万円以上のネットショップでは「全て外注している」が55.0%、「外注しているが自社でも運用している」が27.0%、「外注せずに全て自社で運用している」が18.0%という結果になった。

当初、ネット広告は、インターネット広告代理店へのアウトソースが主流だったが、最近では、インハウスでの運用を行っているところも増えてきており、「外注せずに全て自社で運用している」が、月商1,000万円以上のネットショップの方が多く、約2割となっていた。

 

 

今回は、月商1,000万円未満のネットショップと月商1,000万円以上のネットショップの流入経路やコンバージョン経路などについての調査し、その結果、月商1,000万円未満、月商1,000万円以上のネットショップでの流入経路やコンバージョン経路に関してはそれほど大きな乖離は無かった。また、月商1,000万円以上のネットショップの方が広告の利用が多くチャネルではダイレクトやSNSを重視していることが分かった。