• インド大手デジタル決済及びeコマース企業Paytmの子会社であるオンラインモールPaytm Mallは、最新カタログのプロモーションに3億インドルピーを投入
  • 最新カタログは100万点を超える商品を含む予定
  • eBayがPaytmの中東へのストア進出を支援

 

Paytm Mallは、インドの祝祭(10月27日の新年の祭り「ディワリ」)シーズン商戦に向けて、販売商品カタログをさらに充実させている。おもちゃやコレクターアイテム、ファッション、カーアクセサリー、ギフト用品、祝祭用装飾品など100万点を超える商品を含む予定。また、新商品カタログのプロモーションに3億インドルピーを投資するという。

 

Paytm Mallは、インドでの販売を開始する国際的なブランドと提携することで、World Store(Paytm Mall内の輸入品を扱う「インターナショナル・バザー」)の規模拡大を図ろうとしている。また、輸入品分野での最大のプレイヤーとして地位を確立していく狙いだ。

 

「米国大手eコマース企業eBayとのパートナーシップにより、当社は小売業者や顧客のニーズに応じた品揃え豊富な商品の提供ができるようになった」と、Paytm Mall副社長Srinivas Mothey氏は言う。

 

eBay、Paytm Mallの株式取得

今年7月初め、eBayは、インドの顧客が同社商品によりアクセスしやすくするため、Paytm Mallの株式5.5%を1億5,000万インドルピーで取得。さらに、追加で1,000万ドルを支払っている。

 

Paytm Mallはその後の声明で、「この戦略的なパートナーシップにより、eBayは関税の支払い等の規制要件を確実に満たしながら、高い配送コストや返品、遅延等の越境ECに伴う難題をも克服できるだろう」と述べた。

 

先月の報道によると、Paytmは、マーケットプレイスであるPaytm Mallを中東にも拡大する計画中とのこと。グローバル展開をしているeBayが、中東エリアでのPaytm Mallのカタログ拡大に協力することになると思われる。

 

Paytm Mallの損失額

2017年Vijay Shekhar Sharma氏によって設立されたPaytm Mallは、インドのフィンテック・スタートアップPaytmの子会社であり、ソフトバンク、アリババ、香港の投資会社SAIF、アリババグループの金融関連会社Ant Financial からの投資を受けている。 Paytm Mallの2018年度の流通総額(GMV)は21億ドルと報告されているが、2017-18会計年度の総売上高が77億4,800万インドルピーだったのに対し、純損失額は2億4,565万ドル(178億7,000万インドルピー)で、これは2016-17会計年度の損失額186万ドルのおよそ150倍にあたる。

 

この損失に対処すべく、Paytm Mallは、キャッシュバック・オファーの削減を試みている。今年2月には、食料品や電子機器、ファッションなどのカテゴリーで80%以上のキャッシュバック削減を実施していた。

 

※当記事は英国メディア「Inc42」の9/23公開の記事を翻訳・補足したものです。