位置情報データに基づくサービスを提供する英国企業Blis調査によれば、目抜き通りがさびれているという心配をよそに、多くの買い物客は依然としてインターネットを使って商品をリサーチしたのち、実店舗で購入することを好んでいるという。

 

4,500 人超のEMEA(欧州、中東およびアフリカ)消費者を対象とした今回の調査では、回答者の60%が、最終的に店舗で商品を購入する前に、インターネットを使用して商品に関するリサーチを行っているとのこと。

 

同時に、“衝動買い”は依然として一般的であり、ターゲットとなりうる領域である。自分が衝動買いをすると考えている人の89%が、外出中に受信したモバイル広告の影響を受けて商品を購入しているとのこと。さらに、25~34歳の消費者の67%は、屋外広告を見て店舗に向かったと回答した。

 

全買い物客の63%が買物の過程においてスマートフォンを使用しており、25~34歳ではその割合は80%に上昇する。ショッピングとデジタル世界とのつながりが強くなり、買い物客の32%は店内にセルフレジの選択肢があることを好み、27%は、ブランドが拡張現実(AR)やデジタル試着機能を導入すれば、実店舗でより多くの商品を購入するだろうと回答した。

今回のBlisの調査によると、買い物客の60%は、店舗での購入前に商品の最安値をオンラインで慎重に調査する「情報通の買い物客」であり、さらに36%は自分達を「バーゲンハンター」と見なしているとのこと。

 

BlisのCMOであるDiane Perlman氏は以下のように話している。

「『目抜き通りがさびれている』ということを取り上げるニュースを目にするが、我々は過半数の消費者が、依然として、購入したい商品に触れることで感じられる実店舗でのエクスペリエンスを強く希望していることに勇気づけられている」。

「この小売業の新時代にあっては、位置データに基づいた現実世界の情報は外出中の消費者のターゲティングに不可欠なツールである。というのも、それによってブランドは人々が実際に何をしているかという事実を理解することができるからだ。特に、衝動買いする消費者のターゲッティングにおいては、マーケティング担当者はこのツールをうまく使うべきだ。衝動買いをする客のほとんどは、広告の影響を直に受けた結果、店舗での購入を行っているのである」。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の7/8公開の記事を翻訳・補足したものです。