スウェーデンの大手家具量販店IKEAが新しいアプリを公開する。このアプリは、顧客が自宅に商品を置いた状態を視覚化し、さらにアプリを経由して商品を実際に注文できるというもの。この新アプリは、フランスとオランダで最初にリリースされる予定だ。

 

徐々にビジネスモデルを変えつつあるIKEA。顧客を郊外型のセルフサービスで購入するスタイルの実店舗へ呼び込むよりも、アプリやウェブサイトを通じて商品を購入させることにより力を入れ始めているようだ。

 

2017年版のアプリから機能拡大

IKEAは2017年、2,000点以上のアイテムを自宅に配置し、実際にフィットするか確認できるARアプリをすでにリリースしている。今回リリースされた新しいアプリとの主な違いは、実際に買い物ができるかという点である。旧アプリでは、顧客はキャビネットを自宅のリビングルームに置いた場合にどのように見えるか確認はできるものの、アプリから買い物することができなかった。

 

ヨーロッパでの展開

新しいアプリは、まずはフランスとオランダで公開され、2019年末までにドイツを含むIKEAの売上上位8市場に展開される予定だ。IKEAのCDO(最高デジタル責任者)Barbara Martin Coppola氏は「これはまったく新しい体験だ」と英国の通信社のインタビューに答えている。さらに、「このアプリは、実店舗体験とオンライン体験の双方を一体化している」と加える。新しいアプリはIKEAの既存のアプリ「Place AR」に代わるものだ。

 

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News」の5/28公開の記事を翻訳・補足したものです。