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マーケティング
2018/05/28

PPCから電話問い合わせへの誘導:サーチマーケターが犯しがちな5つの間違い

見込み客を有料検索広告から電話での問い合わせに誘導したい場合、オンラインとオフラインのギャップを埋めることは困難である。

PPC(クリック課金型広告)を用いたキャンペーンを実施する場合、ほとんどのマーケターは、コンバージョン率を上げ、1コンバージョンあたりのコストを抑えることを目標にしている。しかし、PPC広告によって企業への電話での問い合わせを推進したい場合には、状況は少し複雑になる。

500ドルを超える価格の製品やサービス、また複雑な要素やリスクを検討し購買決定をするようなカテゴリにおいては、電話での問い合わせに誘導するためにPPC広告を用いることは一般的である。そのカテゴリとは、金融サービスや保険、旅行、在宅サービスなど。これらは電話でのコンバージョンが頻繁に発生する業界のほんの数例である。こうした業界のマーケターは、購入意欲が高い買い物客を電話での問い合わせに誘導するために、多くの時間と費用を費やしているという。実際に、通話マーケティング会社Invocaの行った銀行の顧客を対象とした調査によると、10万ドル以上のローンを組んだ顧客の93%が、様々な選択肢を検討している中で電話での問い合わせを1回以上は行っていたとのこと。

問題なのは、各チャネル間で、特にオンラインからオフライン、デジタルから電話へと、見込み客を誘導する際、ここにマーケターが陥りやすい多数の落とし穴が存在しているということだ。PPC広告から電話への問い合わせへ誘導する際に、サーチマーケターが犯す最も一般的な5つの間違いは、次に示す通りである。

 

マーケティングの予算を使ってサポートコールを増やすこと

この問題は、多くのサーチマーケターを絶えず悩ませている。サーチマーケティングに何千ドルも費やし、サポートセンター宛の電話の件数を増やしている場合はどうだろう。このケースは、想像するよりも頻繁に発生している問題だ。ある企業のサポートセンターに問い合わせをしたい顧客が、Googleでその企業を検索した場合、最初に表示された電話番号に電話をかけるだろう。しかしこの最初に表示される番号はサポートセンターの電話番号でない場合があり、有料検索広告内のコンバージョン促進のための電話番号である可能性があるのだ。

サポートを求める顧客からの通話をコンバージョン用の電話番号で対応する場合のコストを懸念しているのであれば、次の点を考慮すべきである。購入決定までに複雑な要素の検討が必要な商品やサービスを提供する企業が、例えば、「生命保険」などの高価値キーワードを選択した場合、ワンクリック単価が50ドル以上に上昇する可能性がある。これは、マーケティングチームに多大な財務的損害を与えるだけでなく、サポートを求める顧客からの電話が違う部署につながることで、顧客経験にも悪い印象を与える可能性があるだろう。というのも、電話をかけてきた顧客は、サポートセンターに転送されるか、サポートセンターの番号にかけ直さなければならないからだ。顧客は腹を立て、マーケティング予算は無駄になるという、誰にもメリットがない結果に陥ってしまう。

この問題点を正しく見極め、Invocaのコールインテリジェンスソリューションを導入した米国大手保険会社は、有料検索広告から誘導された通話の50%以上が、購入に関するものではなく、サポートに関する問い合わせであることを発見した。

このような事態を回避するためには、コールセンター部門とマーケティングデータの垣根を取り除く必要がある。マーケティング部門は、早急に通話トラッキングデータに基づいて行動できるようにする必要がある。1ヶ月後では遅すぎるのだ。通話トラッキングデータに対応する最善の方法は、高度な人工知能と自然言語理解(NLU)テクノロジーを活用し、コンタクトセンターとマーケティングチームの間のフィードバックループをデジタル化しスピードアップを図ることである。そうすれば、マーケティング部門は、手動で消費者からの通話内容を聞くのではなく、リアルタイムの音声分析を利用して発信者の行動や意図を自動的に理解し、そのインサイトをデジタル広告プラットフォームに統合することが可能になる。この共有データセットによって、マーケティングチームとコンタクトセンターチーム間の協業を強化するための基盤が確立されるのだ。

 

電話による問い合わせに誘導するためのデザイン設計を行っていないこと

有料検索広告に単に電話番号を表示するだけでは、コンバージョンにつながる電話での問い合わせを促進することはできない。他部門と連携していないデータ管理と同様に、質の低い広告デザインは、PPC広告からコンバージョンに繋がらない電話問い合わせを増加させる最も一般的な理由の1つである。

購入意欲の高い買い物客に電話をかけさせる有料検索広告をデザインするには、まず「なぜ電話をかけるべきなのか」という点を明確に広告内で表現する必要がある。たとえば、冷暖房空調設備の取付業者で、見込み客からの見積もり依頼を増加させることが目標である場合は、「自宅にながら無料見積もり。今すぐお電話を!」といったコピーを使用することができる。より多くの金利見積もり依頼を獲得したい住宅ローンのブローカーなら、「ノーリスクな金利見積もり。今すぐお電話を!」といったコピー。

ターゲットを広げれば、コンバージョンに繋がらない質の低い電話問い合わせを増加させるだけである。電話番号表示オプション広告では、2行の説明文と1つの関連URLのみが表示され、見出しはないことに留意しなければならない。簡潔かつキャンペーンの目標に合致した広告コピーを制作することに重点をおくべきである。限られた広告スペースをより活用するために、広告内に表示したURLにてCTA(コール・トゥ・アクション)やその他の情報を表示することも可能だ。

 

電話問い合わせ促進に特化して、キャンペーンを最適化できていないこと

当たり前のことかもしれないが、電話問い合わせを促進するデジタルキャンペーンでは、クリックを誘導するキャンペーンとは異なるアプローチが必要であること忘れてはいけない。レポートを精査し、電話問い合わせに結びつくトップキーワードを調査する必要がある。着電件数を集計するだけではなく、コンバージョンにつながる電話問い合わせに的を絞ることが重要だ。コンバージョンを獲得するために必要な通話時間などの要素も考慮し、最も質の高い電話問い合わせにつながるキーワードにおいて広告掲載順位の最上位に表示されるように入札単価を最適化しなければならない。

さらに、PPC広告への支出を増やすことを検討してもいいだろう。電話でのコンバージョン率は、オンライン上でのコンバージョン率の10倍であり、なおかつ、より高価値のコンバージョンに結びつく傾向がある。電話問い合わせ促進キャンペーンの費用を増加させたとしても、追加投資に値する効果を期待できるのだ。

 

ピーク時を逃していること

企業への電話問い合わせ件数は、昼夜を通して変動する。住宅ローンの金利見積もりを依頼するのは、土曜日の午前2時ではなく、月曜日の午前9時であろう。Google AdWords、Google Analytics、またはその他サードパーティのツールを活用し、通話データを分析して問い合わせ件数のピーク日時を特定すべきだ。次に、ピーク時の電話が「見込み顧客からの質の高い問い合わせであるかどうか」も確認する必要がある。これは通話時間を調査するか、通話インテリジェンスプラットフォームを使用して詳細な会話分析を行い、各通話内容を正確に把握することによって確認することが可能だ。そして、入札単価調整比を設定し、ピーク時に電話誘導広告が確実に表示されるようにする。

 

電話問い合わせ内容が可視化されていないこと

マーケティング部門が通話内容から実用的なデータを取得するのに、どのくらいの時間がかかっているのだろうか。一週間か、1ヶ月間か、はたまた取得できていない場合も。これは、電話問い合わせの推進施策を実施するデジタルマーケターが直面する最大の盲点である。デジタルマーケターは、有料検索広告に膨大な費用をかけて電話問い合わせを促進する。しかし、顧客がオフラインで電話問い合わせを行った途端、その後何が起こっているのかを全く把握していない。もしくは、把握するためのデータの取得に数日から数週間かかっている。マーケティングの世界では、それは10年と同じ長さである。

 

最終的には、デジタルキャンペーンによってコンバージョンを獲得することが出来るかもしれないが、キーワードに関するデータは何も取得できず、リターゲティングするために必要なデータも収集できていない。つまり、効果のない広告やキーワードに無駄な予算を投下し、うまく機能している広告やキーワードを中断し、電話で既にコンバージョン済みの顧客に対してリターゲティングをする可能性があるということだ。これはマーケティング予算だけでなく、顧客体験にも悪い影響を及ぼす。

電話での顧客との会話から、顧客自体、顧客のニーズと好みに関する豊富なインサイトを得ることができる。Invocaのようなコールインテリジェンスソリューションは、デジタルと電話の間に存在するマーケティングの盲点を無くし、キャンペーンやキーワードを最適化、実際の通話内容に応じて顧客を正確にリターゲティング(またはターゲティングから外す)するために必要なデータを提供することが可能だ。そして、リターゲティングキャンペーンとRLSA(検索広告のリターゲティングリスト)と通話データを同期することにより、通話結果に基づいてユーザーをリターゲティングすることができる。この方法を用いて、電話での問い合わせを受けたがコンバージョンできていない見込み顧客に対する特別オファーを提供するリターゲティングや、アップセルオファーでコンバージョンに繋げることが可能になる。

もしくは、推測することもできるが、最近では推測に頼るマーケターはあまりいないだろう。

 

参考eブック:「有料検索広告を用いて、どのように電話問い合わせを増加させるのか?:確実な10の方法」。主要な発信者データを収集、キャンペーン、入札、ターゲティング戦略を最適化、マーケティングROIを向上させる方法を解説。

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の5/14公開の記事を翻訳・補足したものです。

 

 

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