購入に関する最高の経験も、最悪の経験も、他の消費者から見ると非常に有益なもの。最高の経験をした消費者は1人だけにその経験を話し、一方最悪の経験をした消費者は聞いてくれる人誰にでもその話をすると言われている。

ただストレスを発散させるために思えるが、同じような経験を他の人が繰り返さないように注意喚起している効果もある。

近年のモバイル機器の進化によって、消費者が以前より賢くなり、購入前に多くの消費者がそのような他の消費者の声を検索するようになっている。そんな消費者たちは(オンライン上で)お互いの結びつきが以前よりも強くなり、多くの知識や、こだわりを持っているケースが多い。さらに、気短で、要求が多く、好奇心が強い人も多いだろう。彼らは、何百あるいは何千もの消費者の口コミが載っているサイトへアクセスし、良い悪い関係なく情報を得ているのだ。

例えば、Googleはここ2年間の間、best(最も良い)が含まれる検索が80%以上増えていることを発見した。さらには、avoid(避ける)で終わる検索も1.5倍になり、worst(最も悪い)と検索している数も上がっているようだ。

Is __ worth it(それは価値があるのか)と検索されることも多く、80%以上増えている。消費者は必ずしもGoogleのみを検索する訳ではなく、YouTubeを第2の検索エンジンとして利用するケースも増えてきている。Googleの調べによると、does it work動画(それは動くの?動画)はここ2年間で視聴回数は11倍にもなっているとのこと。

このように消費者は、商品がニーズを満たしているか、望んでいる価値があるかどうかが分かる視覚的証拠を探しているようだ。

 

消費者の信頼によりブランドの価値はより高まる

このようなトレンドが強まっている中で、消費者の信頼を得ることは企業やブランドにとって日に日に重要になってきている。賢い消費者は、購入金額に関係なく、一番良いものは何かを知りたがっている。そして、モバイル端末により消費者は以前は容易に知ることが出来なかったような情報をソーシャル上から即座に入手しているのだ。

一般の消費者が賢くなっている現代において、企業とマーケターは消費者のニーズを満たすためにより多くの知識を身につける必要がある。消費者が検索してどんな情報を得ているのかいないのかを少なくとも知らないといけないだろう。

最高の経験と最悪の経験はどちらも記憶にとどめられ、一度共有されると、他の消費者にとって商品を購入する際の判断材料になりうるため、非常に重要なものとなっているのだ。

 

 

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の2/2公開の記事を翻訳・補足したものです。