アジア太平洋地域に31の拠点を持つグローバル企業Criteoは、クロスデバイス・コマースレポートを公開した。自社でのインターネット業務で関与している人など、計570名以上を対象に、1件のオンライン取引で利用されるデバイス数などを調査した。オンライン取引の全体の過半数は、最初の訪問から購入までに複数のデバイスを使用しており、EC取引に占めるモバイルの割合が増加傾向にあることが分かった。

 

クロスデバイスショッピングの浸透

あるウェブサイトに初めて訪問してから購入に至るまでに複数デバイスを利用する人は55%で1つのデバイスのみを利用する人は45%と、複数のデバイスを利用する人が過半数を占めた。

どのようなデバイスを利用するユーザーにとっても、クロスデバイスショッピングが浸透しており、単一デバイス内に限定した行動分析は、もはやユーザーの動きを部分的にしか捉えられず不完全な分析となってしまっていることが分かる。クロスデバイスショッピングが浸透しつつある中、デバイスを横断して同一の購入者を特定した上での、ユーザー行動の分析が求められている。

 

クロスデバイス取引で終始介在するスマートフォン

クロスデバイス取引全体のうち24%はスマートフォンで開始し、デスクトップで完了しており、逆にデスクトップから開始し、スマートフォンで完了するのは、30%だ。

また、購入時のデバイスに関係なく、クロスデバイス取引の約5件に2件はスマートフォンから開始されている。デスクトップとモバイルを横断してユーザー体験させることが不可欠だといえる。

 

スマートフォンでの購入はどのデバイスよりも増加傾向にある

デスクトップ支出額を100円として基準にした場合、スマートフォンでの取引は1件当たりの取引額が103円と対前年比でも4%の成長を見せている。

また、タブレットもスマートフォンに迫る勢いを見せている。

 

EC取引に占めるモバイルの割合は、イギリスが日本を抜いて首位になっており、両国ともモバイルの売り上げがデスクトップを上回っている。第3位はオーストラリアで、成長率における対前年度比は全世界でトップである。その他、高い成長率を見せているのはブラジルとアメリカだ。

なお、日本におけるオンライン購入における2件に1件はモバイルで完了しており、年々微増傾向にある。また、ほとんどの市場におけるモバイルコマース取引はスマートフォン保有率と強い相関関係にあるといえ、アクセス増加が購入増加に直結するという。

 

取引が完了するまでに使われたデバイスが複数であるユーザーが5割を超えていることから、デバイス単位でなくユーザー単位で行動分析すべきだというのも納得がいく。複数のデバイスに対応したサイト作り・分析・改善のPDCAプロセス構築は、いまや欠かせないものとなっている。