2017年6月27日〜28日にベルリンで開催された第2回DELIVERのイベントにおいて、ヨーロッパにおける新たな越境EC配送プラットフォームである「deliver in europe」が本格的に開始されることが発表された。このサービスは、EU(欧州連合)が全面的に出資。越境EC配送業者とオンライン小売業者を結びつけることで、クロスボーダービジネスの拡大を狙う。

 

ヨーロッパの越境EC配送サービスをサポートするdeliver in europe

DELIVERは、ヨーロッパのEC業界関係者、起業家、投資家、政治家などが集い、ECに関する情報の共有や、最先端の技術の紹介を行うイベント。2回目を迎えた今回は6月27日〜28日にかけてドイツのベルリンで開催された。

その中で、ヨーロッパにおける新たな配送サービスであるdeliver in europeが正式に開始されるとの発表があった。クロスボーダーにおける配送を手がけるこのサービスは、オンライン小売業者が越境EC配送サービスを効率的に使用できるようにするために、宅配便のオプションについて情報を提供するもの。昨年からベータ版で運用が始まっていたdeliver in europeが、ついに本格的に始動する。

 

越境EC配送サービスによって消費拡大を狙う

欧州委員会(European Commission)副委員長マロシュ・シェチョビッチ氏はDELIVERのイベントにおいて、「越境ECは消費者に直接的な利益をもたらすものであり、私たちは配送の利便性をより向上させるイニシアティブが必要です。消費者がEU圏内のどこからでも気軽に商品を注文できるようになれば、需要も増え、より安い物価でよいサービスを享受し、新たなビジネスを創出することにつながるでしょう。」と発言。deliver in europeのサービス開始によって、ヨーロッパの運輸・物流業界をサポートしていく狙いだ。

 

deliver in europeはEU(欧州連合)が出資

deliver in europeは、小荷物の配送、e-fulfillment、 e-ロジスティクスなど、あらゆる分野にまたがるヨーロッパの物流サービス提供会社をリストアップし、それらをオンラインの小売業者と繋げるシステムである。

deliver in europeは透明性の高い、独立した情報を物流市場に提供するためにEUが全面的に出資をしている。配送サービスを提供する業者、オンライン小売業者ともに無料で利用することができる。

▲deliver in europeのウェブサイト

 

EUが全面的に出資する新たな越境EC配達プラットフォーム「deliver in europe」。配達業者とオンライン小売業者を効率的に繋げ、より多くの配達オプションから配達方法を選択できるようにサポートし、クロスボーダービジネスの拡大に寄与することが期待されている。

 

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News Europe」の7/3公開の記事を翻訳・補足したものです。