現金を使わずに、カードや、携帯電話、ウェアラブルデバイスなどを用いて決済する「非接触型決済」は、2019年までに世界規模で1.3兆ドル(145兆円)に達する見込みだと言われている。それは、今年度予測されている5900億ドルの2倍以上の額だ。

英国のハンプシャーを拠点とするデジタル専門の調査会社Juniper Research調査によると、非接触型決済の中でもカード決済が最も多く、2019年までの決済金額全体の80%を占めると言及。2021年までには、カード決済だけで全世界で2兆ドルを超える見込みだという。

「お財布携帯サービスが、単に支払い方法や便利さという観点で、すでにある非接触型カードの市場占有率からシェアを獲得するのは難しいだろう」と話すのは、前述のリサーチ著者Nitin Bhas氏。「お財布携帯サービスを標準設定の支払い方法にする為には、プロバイダーが革新的なサービスを提供することが重要だ」と言う。

2016年には多くのヨーロッパの市場で決済の90%をカード決済が占めたが、その中でもスペインでは99%にも上った。一方で、アメリカでは非接触型決済全体のうち、90%をお財布携帯が占めていた。

Juniper社によると非接触型決済はまた、チャリティーにも役立つと言う。過去にはVisaカードがチャリティー組織と協力し、非接触型読み取り機が搭載されたチャリティーボックスを試みたという事例もある。

 

※この記事は「Mobile Marketing Magazine」の5/16公開の記事を翻訳・補足したものです。