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トレンド
2017/02/09

【米国】オンラインショッピングにロマンを!ECの質向上の為に小売業者が出来る事

オンラインショッピングの需要が著しく増加する昨今。この状況に対して、デジタル制作会社CreativeDriveとマーケティング会社Spark Ideasの重役たちは、「消費者は決して実際に店舗に赴きショッピングを楽しまなくなった訳ではなく、単純に店舗に行く時間がなくなっただけだ」と言う。

2017年1月18日に開催されたハイエンド市場についての協議「Luxury FirstLook 2017: Time for Luxury 2.0」にて、Spark Ideas社CEOと CriativeDrive社CMOは、「オンラインショッピングでは店舗に出向くのと同等か、それより多くの情報や在庫があるため、実際に店舗に出向く理由はなくなった」と説明。実際ショッピングしに店舗に赴く事が好きだが、時間やその他の制約により行く事が出来ない消費者―。まさにそこにこそ、オンラインショッピングの質を向上できる隙間がある、と主張した。

Spark Ideas社の創業者兼CEOのMalinda Sanna氏は言う。「良いコンテンツには人々が注目する。ラグジュアリー商品を買う消費者たちは、そもそも彼ら自身がコンテンツ作りに参加していると考えているのも事実だ。消費者たちは自分のクローゼットの中身を人々に見てもらいたいと熱心なので、我々のプラットフォームは有効に作用する」。

 

オンラインショッピングをロマンチックにするために

消費者がオンラインショッピングを利用するのは、決して店舗に行きたくない訳ではなく、オンンラインの方が店舗よりも情報量が豊富だからだ。人々は何か特別な理由がない限り、わざわざ赴く時間を割いてまで実店舗でショッピングをせず、オンラインで済ませている。

しかし、実際に店舗に赴いた消費者は、スタッフよりも商品についての多くの知識を得ることが多い。それに比べて、オンラインショッピングの行程にはロマンチックさに欠けるものだ。しかし、この部分はクリエイティブな手法によって補う事が出来るだろう。

ラグジュアリー商品を購入する過程において、消費者の「感情」は大切な要素。高級ブランドは特に、ソーシャルメディアを活用しながら消費者の視覚に訴えることが重要だ。

多くのブランドは、オンラインストアを持たなくても、Instagramを利用してSNS上での存在感を維持している。Instagramは小売業者にとって非常に強力なプラットフォームと言えよう。例えば、アメリカのジュエリーブランドHarry Winstonは買い物が可能なInstagram投稿を通してオンラインコンテンツと店舗販売商品をつないだ。

こうしたオンライン販売を実施していないブランドも、ウェブマーケティング会社Curalate社のソフトウェアLike2Buy等のプラットフォームを利用すれば、来店予約や店頭販売商品の検索などを可能にし、オンラインコンテンツと店舗商品とを繋ぐことができる。

Instagramを使用して商品を閲覧している視聴者(消費者)はとても熱心なため、彼らと店頭スタッフを結ぶ一つの方法としてInstagramを利用するのが有効なのだ。(詳しく読む

 

感情からの結びつき

Instagramをマーケティングに利用しているブランドは、商品の投稿だけにとどまらず、美しい景色の様な視覚的に心地良い写真などもブランディングに利用している。美しいサンセットの写真を投稿する事で、そのイメージをブランドイメージに結び付けさせるという手法だ。

 

こうしたイメージの“関連付け”はブランドにとって非常に重要だ。

最近で言うと、イタリアのファッションレーベルのDolce & Gabbana社が消費者心理を利用して行ったマーケティングが良い例。同社の商品であるハンドバッグ「Lucia」の訴求を、消費者に委ねたのだ。

このマーケティングプロジェクト「Who is Lucia」では、同社スタッフが世界中の国々に赴き、その国の道行く歩行者にハンドバッグを手に取ってもらった。そのリアクションを撮って回り、SNSにて公開したのだ。消費者は嘘偽りのない本音の情報を求めているので、一般人の生の反応はとても信頼できるという訳だ。(詳しく読む

 

こうした視覚的イメージやコンテンツはスピードが命。集中力の短い消費者は、企業が提供する情報を手っ取り早く呑み込みたいものだ。

 

「第一に、視覚情報」と話すのはCreativeDrive社のCMO、Cecilia Streit氏。「人間は物事の85%は視覚から理解するように出来ており、視覚情報は文字情報よりも早く理解されるため、スピーディな情報発信が必要。行動経済学でノーベル賞を受賞したDaniel Kahneman氏の本「Thinking Fast and Show」の中で彼は、“スピーディで直感的なもの”と“時間をかける複雑なもの”という二種類の学習プロセスを説明したが、消費者は“スピーディな方”を好む。我々は早く情報を見たいし、試したい。そしてそれを早く手に入れたいのだ」と彼女は話した。

 

消費者がブランドのWebサイトを閲覧するのは、ほとんどの場合が一日の終わりの夜の時間帯。消費者はリラックスし、のんびりと買い物をしたいと思っている。そうした消費者の願いを叶えるのが、小売業ブランドの任務。楽しくてストレスがなく、更には実用的なウェブサイトを提供することが重要なのである。

 

「ラグジュアリー商品の消費者がオンラインショッピングに移行している理由の一つは、オンラインショッピングは便利なだけでなく、否定的な要素がないからだ」と話すSpark Ideas社Sanna氏。「しかしもしその使い勝手が悪ければ、それは時間の無駄になる」と忠告する。

 

「ラグジュアリー商品の消費者は、商品に対しての知識がとても豊富。時には店頭スタッフより知識があることも。その場合は店舗に赴く必要はなく、単純にオンラインで買った方がラグジュアリーになる。」と言う彼女らの調査によると、若い女性より年配の女性の方がよりオンラインでショッピングをしていることが解っているそうだ。

 

※当記事は米国メディア「Mobile Commerce Daily」の1/27公開の記事を和訳、補足したものです。

 

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