ベルギーのオランダ語圏において、自営業の92%がオンラインのページを持つものの、オンライン販売までしている店舗はまだ少ないという。最近の調査では、小売業者の46%はオフラインだけでなくオンラインでも販売を行っていることがわかった。オンライン販売を行っていない小売業者によると、オンライン販売をしないのは「時間や知識が不足しているため」とのこと。
これはおよそ500社の個人店や企業を対象に、自営業・中小企業協会(Unizo)が行った調査結果によるものだ。この数年でオンラインページを持つ小売業者は増加しているが、オンライン販売まで行っている業者数は過去2年で横ばいである。
オンライン販売しない理由
eコマース販売をしない業者は、その理由を「時間と知識が足りない」と回答しているという(40%が回答)。もう一つの主な理由は「販売している製品がオンラインでの販売に適していない」(36%)というもの。その他の理由としては、「コストが高い」(23%)、「オンラインでの価格競争の激化」(22%)、「オンライン販売の利点がない」(18%)などであった。
4分の1がマーケットプレイスでオンライン販売を実施
オンライン販売にはさまざまな方法がある。たとえば、eメールやウェブサイト上(直接支払いのオプション無し)でオンライン販売を行っている事業者が69%。自社のオンラインストアを通じて販売している小売業者も同じ割合である。ソーシャルメディア上で販売しているのが44%、26%は米国のECサイトeBayやオランダのECサイトBol.comなどのオンラインマーケットプレイスを利用してオンライン販売を行っているという。
多くがオンラインストアをカスタマイズしている
オンラインストアを開設しているという回答者の3分の2近くが、自社に合わせてカスタマイズしたオンラインストアを所持。27%は、既存のeコマースソフトウェアを使用しているという。ベルギーのオンラインショップの80%は、タブレットやスマートフォンなどのモバイルデバイスからのウェブサイト訪問に合わせて作成されている。Unizoによると、この調査の注目すべき結論の1つは、「オンライン販売チャネルと在庫管理や物理的なチェックアウトシステムを結び付けているオンライン販売業者が30%しかいない」ということだ。「これには改善の余地が十分にあり、スマートなデジタル化が重要だ」とUnizoは言及している。
もう一つの興味深い発見は、調査したオンライン小売業者の56%が、オンラインでの注文が1か月あたり10件未満しかないということだ。4分の1は月に11~50件のオンライン注文を受け、50件以上の受注があるのはわずか18%である。
業者の半数以上はオンライン収益の増加が見込まれる
オンライン販売業者の10店中4店は、総売り上げ中eコマースの売上が占める割合は1~10%だ。また、3店中1店は、コストが売上を上回っている。それにもかかわらず、ベルギーの小売業者の多くはeコマースに積極的だ。事業者の78%は、2019年にオンラインとオフラインの販売チャネルの統合を検討している。さらに53%は、オンライン収益が増加すると考えているようだ。
※当記事は欧州メディア「Ecommerce News」の11/7公開の記事を翻訳・補足したものです。