「2025年版マーテック(マーケティングテクノロジー)入れ替えに関する調査(The 2025 MarTech Replacement Survey)」によって、主なソリューションが自由自在に入れ替えられてきた数年間を経て、かつてないほどの安定性が明らかになった。


「2025年版マーテック(マーケティングテクノロジー)入れ替えに関する調査(The 2025 MarTech Replacement Survey)」は、マーケティングチームが2025年に入れ替えたアプリとその理由を調査したもので、同調査の歴史の中でも前例がないほどに安定した状況にあることが分かった。

過去5年間、同調査ではマーケティングオートメーションプラットフォーム(MAP)がマーテック分野において最も多く入れ替えられたツールであることが示されてきた。しかし、2025年の調査によると、SEOツールが最も多く入れ替えられたアプリであったことが判明したが、その理由は一般的に想像されるようなものではなかった。

確かに、LLM(大規模言語モデル)やゼロクリック検索が、キーワードトラッキングや従来の検索を中心に構築されてきたSEO業界を揺るがしており、激動の時代を迎えている。しかし実際には、2025年のSEOツールの入れ替えペースは2005年より緩やかだったのだ。

ここ数年、SEOツールの入れ替えは増加していたが、2024年と比較して2025年はMAPに加え、顧客関係管理(CRM)、メール配信プラットフォーム、コンテンツ管理システム(CMS)のいずれも入れ替え件数が減少した。

2024年から2025年にかけて、CRMの入れ替え件数は12%以上減少し、「マーテック入れ替えに関する調査」の歴史上、最低水準を記録した。

2024年と2025年の前年同期比比較


AI
はマーテックアプリの入れ替えにどう影響したか

「マーテック入れ替えに関する調査」史上初めて、2025年にマーテックアプリの入れ替えを行った回答者に対し、その決定における人工知能(AI)の役割について質問が行われた。

  • 37.1%が、AI機能をシステム入れ替えにおける重要な要因として挙げた。
  • 33.9%が、アプリを入れ替える理由に「AI機能の導入」を挙げた。
  • 全入れ替え案件のうち2.1%は、AIを組み込んで特別開発された自社製アプリによるものだった(既成プラットフォームをAI搭載の自社開発ソリューションに置き換えるケース、あるいは旧来の自社開発プラットフォームをAI搭載版に置き換えるケースのいずれか)。

最後の点について言えば、2025年の調査では、既成のマーテックソリューションを自社開発のソリューションに置き換えるケースが増加していることが示された。これは、ほんの数年前まではほとんど見られなかった傾向である。

既成のアプリを入れ替えた理由


2025年は、既成のマーテックツールを自社開発ツールに%置き換えるケースが、全置き換え件数の8.1%を占めた。これは2024年の3.4%、2023年の5%から増加しており、一部の組織が「自社開発か外部調達か」という戦略を見直していることを示唆している。

マーテックアナリストのScott Brinker氏は、この調査結果に関する分析の中で、「AI支援のコーディングは、自社開発か外部調達かという判断基準を変えつつある」と述べている。「これまで以上に簡単かつ迅速に開発できるようになっている。企業は、自社が比較優位性を持たない領域のアプリについては、引き続き購入するべきである。しかし、業務や顧客体験を差別化するための機能をカスタマイズできる場合、自社開発ソフトウェアはますます魅力的な選択肢となっている」。


マーテックアプリを入れ替える際、依然として重要な要因はコスト

2025年には、既成のマーテックアプリを置き換えたマーケターの43.8%が、その理由として「コスト削減」を挙げている。これは、2024年の23.0%や2023年の22%から大幅に増加しており、マーケティング責任者にとって、コスト管理とマーテック・スタック(マーケティング活動を行うために企業が組み合わせて使うツール)の最適化が急速に最優先事項となりつつあることを示唆している。

「2025年版マーテック(マーケティングテクノロジー)入れ替えに関する調査」への参加依頼は、2025年第4四半期にメール、Webサイト、およびSNSを通じて配信された。合計207人のマーケターがこの調査に回答。本レポートのデータは、「過去12ヶ月間にマーテックアプリの入れ替えを行った」と回答した154名(60%)に基づいている。

「2025年版マーテック(マーケティングテクノロジー)入れ替えに関する調査(The 2025 MarTech Replacement Survey)」のダウンロードはこちらから(登録不要)。


※当記事は米国メディア「MarTech」の3/30公開の記事を翻訳・補足したものです。