視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタル株式会社は、ニールセン デジタルコンテンツ視聴率のMonthly Totalレポートをもとに、オンラインモールジャンルの利用状況を発表した。



調査結果

 

2024年5月のニールセン デジタルコンテンツ視聴率 Monthly Totalレポートによると、オンラインモールジャンルにおいて、PCとモバイルの重複を除いたトータルデジタルの利用者数が最も多かったのは「Amazon」で6,724万人、次いで「Rakuten Ichiba Shopping」が6,631万人と、この2社の利用者が圧倒的に多かった。また、2023年7月に日本へ参入し、急速に利用者数を伸ばしている「Temu」は4位にランクインし、3,106万人とすでに多くの人に利用されていることが分かった。

 

 

利用者数上位5サービスを合計したターゲットGRP(TARP)を性年代別に見ると、男女共に35-49歳が最も高く、女性では14,609%、男性では12,018%と特に女性の利用者が多いようだった。一方、利用者が少ないのも男女とも50歳以上となっていた。

 

 

上位5サービスのリーチを年代別に見ると、18-34歳では「Amazon」が81%と最も高かった一方で、35歳以上では「Amazon」と「Rakuten Ichiba Shopping」が同程度利用されていることが明らかとなった。また、その他のサービスでは新しく参入した「Temu」を含めて35-49歳のリーチが他の年代と比べて高くなっていた。

 

 

まとめ

 

日本のオンラインモールジャンルでは、上位3サービスの顔ぶれに変化はなかった。一方で「Temu」は消費者とコスト効率の高いメーカーを結びつけ、様々な商品をより手頃な価格で購入できることで注目を集め、昨年提供開始されてから急速に4位まで急成長していた。このように新しいサービスが急速に利用者数を伸ばしている場合、その時々の社会のニーズを反映していると考えられる。このため、オンラインモールサービスを提供する企業や小売業者としては、サービス利用の変化の裏にある消費者の意識の変化を把握し、特定の年齢層や性別に合わせたアプローチでサービス改善につなげていくことが一層重要になると考えられる。

 

 

ニールセン デジタル株式会社

 

ニールセン デジタル株式会社は、ニールセン・グローバル・メディアの日本法人として、視聴者分析と広告分析およびメディア分析のソリューションを通じて、顧客のビジネスにおける重要な意思決定を支援するデータ、分析、インサイトを提供している。