急成長している中国のeコマース企業Temuは3月に、自社のマーケットプレイスを米国のセラーにも開放する。その直後には、欧州のセラーも加わる予定だ。しかし、オンラインセラーが実際に同社のプラットフォームに参加するかどうかは未知数である。

 

Temuは、中国の大手ハイテク企業PDDホールディングス(PDD)が支援する国際的なオンラインマーケットプレイスである。昨年、PDDはアイルランドに事務所を開設し、欧州でサービスを開始した。Temuはドロップシッピング(サイト上で販売された商品をメーカーや卸業者から直接購入者に発送するビジネスモデル)で運営されており、商品はメーカーから消費者に直接発送される。

 

欧州での存在感の高まり

Temuが参入したことで、米国のEC企業AmazoneBayのような他のeコマース大手は、1日あたりのモバイル買い物客が減少した。昨年11月、Temuはすでに物流会社との提携を通じて欧州での配送網を拡大している。

 

「3月15日以降、Temuのマーケットプレイスは現地のセラーにも開放される」

 

現在、Temuのセラーはすべて中国のセラーである。しかし、同社は3月15日にマーケットプレイスを拡大し、米国からのセラーを認めると発表した。その後、欧州のセラーも追加される予定である。

 

現地セラーは国内倉庫を利用する

これらのセラーは、国内の倉庫から物流を構築する必要があり、顧客はより早く商品を受け取ることができる。同時に、Temuは価格設定やマーケティングを管理しない。その点で、AmazonやeBayを模倣している。

 

「AliExpressも欧州のセラーを引きつけようとしたが、失敗した」

 

セラーはTemuの大規模な顧客ベースから利益を得ることができるが、ブランドが実際にこのプラットフォームに参加するかどうかはまだわからない。米国のオンラインショッピングWishや中国のオンラインマーケットプレイスAliExpressなどのプラットフォームもセラーベースの多様化を試みているが、国内のセラーを大量に集めることには成功していない。

 

※当記事は英国メディア「Ecommercenews」の1/29公開の記事を翻訳・補足したものです。