マーケティング担当者の45%が、予算の少なくとも半分をサードパーティCookieに基づくキャンペーンやその他のアクティベーションに費やしている。

 

Cookieを利用した広告は終焉を迎えつつあるが、十分なマーケターが移行しているとはいえない。Adobe新しい調査によると、75%のマーケターがいまだにサードパーティCookieに大きく依存しているという。

 

間違った方向に進んでいる

約45%のマーケターが、サードパーティのCookieに基づくキャンペーンやその他のアクティベーションに、少なくとも半分の予算を費やしていることが同調査から明らかになった。このレポートは、米国、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド、日本、インドのマーケティングおよびカスタマーエクスペリエンスの専任リーダー2,667人を対象に行われた調査に基づくものだ。

驚くべきことにそのうちの64%が今年、Cookieを使ったアクティベーションへの支出を増やすことを計画しているという。

 

悪い兆し

本当に頭を悩ませるのは、Cookieレス(Cookieのない)環境を見過ごすことで失われる機会を、どれだけのマーケターが認識しているかということだ。83%の企業が、サードパーティCookieが機能しない環境に自社の市場の少なくとも30%があると回答していることが、この調査で明らかになった。

また半数近くの企業が、潜在的な市場の50%以上は、ソーシャルメディアプラットフォームやAppleデバイスのようなCookieレス環境にあると答えている。

その結果、4分の3以上の企業が、サードパーティCookieの廃止が自社のビジネスに悪影響を及ぼすと予想していることがAdobeの調べでわかった。37%は中程度の悪影響を、23%は重大な損害を予想している。また16%のマーケターは、Cookieの廃止が自社のビジネスに壊滅的な影響を与えると回答している。

 

気にかける理由

公平を期すためにいうと、マーケターがCookieレス戦略に全力を注いでいないのは、Googleのような巨大IT企業がCookieの廃止に難色を示しているためだ。

ブランドは、顧客がいる場所で彼らに対応し、その環境がサードパーティCookieを使用しているかどうかを確認するために、微妙なアプローチを取る必要がある。しかし、消費者のプライバシーと信頼を中心に構築されたCookieの段階的廃止の精神も、心に留めておくべきである。顧客との深い関係は、意図的なデータ共有によって築かれるものであり、お互いが相手の知っていることを知ることができるものなのだ。

 

※当記事は米国メディア「Martech」の3/9公開の記事を翻訳・補足したものです。