イタリアに本社を置くファッション小売業者Yooxは、同社のマーケットプレイスに中古品カテゴリーを追加する。この中古品カテゴリーは、欧州の約30ヵ国で利用可能だ。今年後半には、米国と中東にでもこのマーケットプレイスを開始する予定である。
Yooxは、イタリアに本社を置くオンラインファッション小売グループYoox Net-a-Porter(YNAP)の一部である。スイスに本社を置き、ラグジュアリーブランドを擁する企業グループRichemontの傘下にあるこのファッショングループは、長年赤字を計上していたため、最近、ロンドンに本社を置く競合のファッションeコマース企業Farfetcherと合併した。また、同グループは、今年の初めに、イタリアの反トラスト庁から500万ユーロを超える罰金も科されている。
2,000点の高級品
Yooxのマーケットプレイスは2022年に初めて立ち上げられ、欧州の約30ヵ国で利用できる。そして今、このハイエンドなプラットフォームは、中古ファッションのカテゴリーを追加している。現在、約2,000点のラグジュアリーアイテムが「Yoox pre-owned(中古品)」として販売されている。Yooxでの中古品販売は、昨年、同じYNAPグループが所有するファッション通販サイトNet-a-Porter、メンズファッション通販サイトMr Porter、ハイブランドの通販サイトThe Outnetで開始したリセール(中古品販売)サービスに続くものである。
「持続可能性は、ますます購買行動に影響を与えるようになっている」
「私たちは、持続可能性が、顧客の購買行動を左右する、ますます決定的な要素となっていることを知っている。彼らは、自分の購入が周りの世界にどのような影響を与えるかに関心を持っている」と、YooxのマネージングディレクターであるValentina Visconti Prasca氏は言う。「Yooxの中古品は、顧客がお気に入りのデザイナーの特別限定品やヴィンテージ品を購入する機会であるだけでなく、中古品に第二の人生を与えることができるのだ」。
「デザイナーのヴィンテージ品を購入する機会である」
今年中に、米国と中東にマーケットプレイスを拡大
Yooxのマーケットプレイスには約300のセラーがあり、Yooxの全商品のおよそ12%を占めている、と独メディアInternet Worldは記している。同マーケットプレイスは、今年中に米国と中東に進出する予定で、新たに中古品の販売も行う予定だ。
※当記事は英国メディア「E-Commerce News」の2/28公開の記事を翻訳・補足したものです。