家電製品のサブスクリプションサービスを展開するドイツ企業「Grover」は、オーバースクライブ(希望融資金額を超える資金提供)ラウンドで6,000万ユーロのシリーズB資金を調達した。同社は、この資金を国際的な事業展開の加速のために使用する考えだ。

 

Groverは急速に成長している。5年間で、ベルリンのアパートを拠点とした小さなスタートアップは、ドイツオーストリアオランダで事業を展開する160人規模の企業となった。

 

 

2021年末までにユーザー数を3倍に

そして今回、Groverは6,000万ユーロを調達した。この資金の大部分は、エクイティ(株式)投資家からのもので、4分の1はベンチャー企業向けのデットファイナンス(借り入れによる資金調達)によるものだ。同社は今回の資金調達により、市場浸透率の向上、製品イノベーションの推進、そして国際的な事業展開の加速を図りたいとしている。同社は、年内にユーザー数を3倍にするという目標を掲げている。

 

消費者や企業はGroverを利用して、テクノロジーを購入するのではなく、レンタルすることができる。昨年の記録的な需要によって、顧客数は以前より2.5倍増加、純売上高は3,700万ユーロとなり、デバイスの再循環により4,000トン以上の二酸化炭素削減が実現。また、同社は2020年に、初めて(EBITDAレベルで)黒字化を達成した。

 

スペインへの進出

今年、Groverは更なる海外進出を計画している。現在Groverは、ドイツ、オーストリア、オランダで事業を展開しているが、今年はスペインやアメリカなどの新規市場にも進出したい考えだ。

 

「今年、Groverはスペインに進出したいと考えている」

 

さらに同社は、定額制のテクニカルサブスクリプション、エンベデッド・ファイナンス(埋め込み型金融)サービスの提供を開始し、ビジネス顧客向けのサービスを強化したいと考えている。また、製品ポートフォリオを、コネクテッド・ヘルス/フィットネス・デバイス、コンシューマー向けロボットや、スマート家電などの新しいカテゴリーに拡大していく予定だ。

 

 

※当記事は欧州のニュースサイト「Ecommerce News Europe」の4/13公開の記事を翻訳・補足したものです。