2019年のヨーロッパの越境eコマースの売上高は1,430億ユーロ(日本円で約17.7兆円)を記録した。そのうち59%に当たる840億ユーロが、オンラインマーケットプレイスによるものである。Amazonが占める割合は22%、ヨーロッパ資本のマーケットプレイスは11%となった。
この1,430億ユーロの越境eコマース市場に、旅行は含まれていない。それでもやはり、ヨーロッパでのAmazonのシェアの高さは興味深い。2018年と比較して、Amazonのヨーロッパでのシェアは18.5%アップした。一方、(リトアニア)、G2A(本社は香港、ポーランド、オランダなどにオフィスがある)、(英国)、Zalando(ドイツ)などを含むヨーロッパ資本のオンラインマーケットプレイスは、2018年と比較して17%増で11%となっている。
ベルギーの市場調査会社Cross-Border Commerce Europeの調査によると、2025年までに、オンラインマーケットプレイスがヨーロッパの越境オンライン売上の65%を占めるだろう、と予測されている。
「2025年には、マーケットプレイスが、オンライン越境eコマース売上の65%を占める」
Cross-Border Commerce Europeは、ヨーロッパでの越境オンラインの売上高、越境パフォーマンスのSEO指標、対象国の数に基づくスコア、越境訪問者の割合による、ヨーロッパのマーケットプレイスのランキングを作成した。
ヨーロッパで事業を行なっているグローバル越境マーケットプレイストップ10
ヨーロッパで営業しているグローバル越境マーケットプレイストップ10は以下の通り。
B2C、C2C、オークションマーケットプレイス
Cross-Border Commerce Europeは、ヨーロッパで営業しているグローバル越境マーケットプレイスについて興味深い事実を発見した。例えば、100のオンラインプラットフォームのうち56が、BtoC(企業対消費者間取引)で販売している。そして、およそ半数が自社の在庫を持っている。3社のうち2社は自社製品を販売せず、サードパーティの製品のみ扱う純粋なマーケットプレイスだ。Discogs、Wish、Farfetch、Bandcampのようなマーケットプレイスのことだ。
CtoC(個人間取引)マーケットプレイスはDepop、Bump (どちらも英国)、 Hood、 Mobile.de、Rebelle (ドイツ)、 Delcampe (ベルギー)、 Vestiaire Collective (フランス)、 Marktplaats (オランダ)などがトップ100のうち36%を占める。オークションサイトはThe Salesroomなど10%に過ぎない。そしてマーケットプレイスの41%は中古品を販売し、Vintedを筆頭としている。
ヨーロッパのマーケットプレイストップ25
EUのグローバル越境マーケットプレイスの売上高:840億ユーロ
※当記事は欧州メディア「Ecommerce News」の9/24公開の記事を翻訳・補足したものです。