楽天株式会社は、2018年5月1日に楽天グループの研究開発機関である「楽天技術研究所」内に「楽天技術研究所遺伝子ラボ」を設立することを発表。

同ラボでは日本が抱える医療費削減や健康意識向上などへの課題解決を目的にジェネシスヘルスケア株式会社と協働で、遺伝子データ分析を通じた新しいマーケティング研究を行う予定だ。

 

遺伝子解析×マーケティングでソリューション開発を目指す

新たに設立するラボで協働するジェネシスヘルスケアは、長年の自社による遺伝子解析と同分野における研究実績を持つ会社だ。遺伝子解析サービスの提供を通じて、国内最大規模の遺伝子情報データベースを持っており、遺伝子情報から潜在的な体質や将来的な身体リスクなどを知ることができる民間向け検査キット「GeneLife」を提供している。

楽天技術研究所遺伝子ラボではジェネシスヘルスケアの保有する膨大な遺伝子解析のデータと同研究所が培ってきた最新技術を活用することで、将来のマーケティングを見直し、個々のユーザーに適したソリューション開発に向けた研究を行う。なお、データの取り扱いに関し、個人情報保護法のほか遺伝子情報の取り扱いに関する各省庁のガイドラインなどに準拠した管理体制のもとで、データ保有者から同意を取得の上、厳格に運用する。

 

楽天技術研究所は2006年に設立されて以来、日本だけでなく海外にも拠点をもち、今月始めには同研究所の新規海外拠点を米国シリコンバレーに設立し、AI技術に関する研究領域を拡大している。これまで、研究所ではAI技術を活用したソリューションや顧客ニーズの抽出や需要の予測を提供してきたが、今後、遺伝子分野に着手することでセルフメディケーションの概念を社会に浸透させ、将来的に医療費の削減や国民の健康意識向上に貢献するという。

 

<参考>

楽天、テクノロジー創出のための技術研究所を米国シリコンバレーに開設