Amazonが10月26日に第3四半期の決算を発表すると、営業時間外取引でAmazonの株価は7%跳ね上がった。

その決算内容は、売上が前年比34%増で予測を大きく上回ったものだった。というのも、第2四半期にウォール街予測を下回り株価が下落したことを受け、巻き返しの必要性を与した市場予測がなされていたのだが、それを上回る結果となったのだ。

第3四半期売り上げは437億ドル(334億ユーロ)。前年同期売り上げ327億ドルからの上昇である。この数字は、最近買収した米国グロサリー・ストアチェーンWhole Foods Marketの売上げ14億ドルも含まれる。この買収でAmazonは生鮮食料品市場において競合他社より安価で商品を提供し、グローサリーの実店舗においてもその存在感を示すために、一部の商品の価格を大幅に値下げしてきた。純利益は、比較的着実な伸びにとどまり、前年同期2億5,200万ドルからの増加で2億5,600万ドル。これはさらなる拡大や新事業のために収益の大半を再投資するというAmazonスタイルを踏襲した結果である。

Amazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスAmazon Web Service(AWS)の売上げは、前年同期から34%増の46億ドルだった。減速傾向にあるこの分野の成長に対するウォール街の懸念を考えれば、これは明るい兆しである。Amazon創設者兼最高責任者Jeff Bezox氏は、Amazonのハードウェア部門やAmazonが開発したAIアシスタントAlexaのデジタル端末の成功についても熱心に言及した。

「先月1か月間だけで、我が社は新たな5つのAlexa対応機器を発表し、インドでもAlexaの販売を開始した。またBMWとの統合を発表。Alexaの技能は25,000数を越え、Alexaを米国家電機器メーカーSonosのスピーカと統合することでAlexaが2種類以上の声を聞き分けられるようになっている」とBezos氏。

「Alexaの頭脳はAWSクラウドの中にあるので、新しい機能は新製品を購入する人たちだけでなく、Echo(Amazonが開発したスマートスピーカー)を持つ全顧客が利用可能だ」

「そしてその効果は現れている。Echoデバイスに対し10万件を超える五つ星のレビューが付けられていることで、顧客は何千万ものAlexa対応機器を購入している。アクティブカスタマーは昨年同時期と比べて5倍以上にも増加した。何千ものデベロッパーやハードウェアメーカーが新しいAlexaの機器やスキルの開発を進めていくことで、Alexaのエクスペリエンスはますます高まり続けるだろう」

ホリデーシーズンに向け第4四半期の売上げを期待するとともに、今期の結果に満足するAmazon。2017年度最終四半期では、28%から38%の成長を見込んでいる。

 

<参考>

【中国】アリババは一時的にAmazonを超え、世界最大の時価総額を誇るEC企業に

 

 

※当記事は「Mobile Marketing Magazine」の10/27公開の記事を翻訳・補足したものです。