Amazonは、来年から英国とイタリアの顧客に荷物を配達する際にドローンを使用する計画を発表した。2024年末までにサービスを開始する予定だが、対象となる場所は公開されていない。選ばれた顧客は、重さ約2㎏までの商品をドローンで自宅の庭まで配達してもらえるようになる。
トライアルエリア
現在、Amazonは米国の2つの州で、重さ2.2kgまでの商品を対象にドローン配送を行っている。欧州での事業拡大に向けて、Amazonは規制を遵守するために欧州および各国の当局と密接に連携している。同社はまもなく、顧客がドローン配送を利用できる最初の試験エリアを明らかにする予定だ。
「Amazonはまもなく、顧客がドローン配送を利用できる最初の試験エリアを明らかにする予定だ」
注文プロセス
注文のプロセスで、顧客は自分の地域でドローン配送が利用可能な場合、それを選択することができる。注文完了後、ドローンは顧客の庭まで飛行し、荷物を届けて帰っていく。
Amazon Prime Air(Amazonが開発するドローンを使った宅配便輸送サービス)の担当副社長であるDavid Carbon氏は次のように述べている。「この技術には高い需要がある。注文した商品が靴箱サイズのパッケージに収まる限り、顧客は食器用洗剤や歯ブラシから美容製品や電池に至るまで、重さ2.2㎏以下の数千のアイテムから選ぶことができる」。
GPSの使用
ドローン配送を希望する顧客は、まず承認を得る必要がある。ドローンが約3.6メートルの高さから荷物を配達するには、十分な空きスペースが必要だ。米国では、顧客がQRコード付きのマーカーを芝生に置いて、ドローンを配達場所に誘導する。英国では、AmazonはGPSを利用してドローンが配達場所を特定するマーカーレス配達を計画している。
「ドローンが、約3.6メートルの高さから荷物を配達するためには、十分な空きスペースが必要だ」
この配達には、Amazonが2023年末までに発表する、従来型より小型で静かなドローン「MK30」を使用する予定。このドローンは、小雨や風の中でも稼働し、最大12キロメートルの距離を配達することができるという。
※当記事は欧州メディア「Ecommerce News Europe」の10/24公開の記事を翻訳・補足したものです。