米国を拠点とするグローバルeコマース企業eBayは、ドイツで「eBay Lokal」と呼ばれる新しいショッピング・販売体験を開始する。商業販売業者は、eBay Lokalを通じて知名度を高め、消費者にオンラインでローカルに購入する機会を提供できるようになる。

 

同社は、eBay.de(ドイツ向けのeBayオンラインマーケットプレイス)上の検索結果や他の場所で、ローカルで入手可能な商品の可視性と見つけやすさを大幅に強化したと述べている。さまざまなプロセスが見直され、ローカルでの売買や受け取りをできるだけ簡単にするために商品の変更も行われた。また、ローカルでの検索やブラウジングのための新しい中央ウェブロケーションも設けられた。

 

ローカルトレードのトレンド

この新機能により、同社はソーシャルメディア上でのローカルトレード活動の拡大傾向に対応しているようだ。eBay GermanyのマネージングディレクターOliver Klinck氏によると、eBayは市場の大きなニーズに取り組んでいるという。同氏は、「eBay Lokalを通じて、オンラインでローカルに商品を売買したいという多くの買い手と売り手のニーズに応えている」と説明する。

 

Klinck氏は、eBayが今年3月に個人販売者に対する手数料を撤廃したことで、プラットフォーム上での個人間取引が急増したことについて言及した。そして現在、eBayは次のステップを踏み出している。

 

「私たちは、地域の取引と取引全般への意欲を強化したいと考えている」

 

地図ベースのローカル・ブラウジング

地元での買物をさらに魅力的にするために、eBayは地図ベースの地元ブラウジング体験のテスト段階も数週間以内に開始する。ユーザーは、自分が住んでいる地域で特定の商品が購入できる場所を地図上で確認できるようになる。

 

地元に実店舗を持つ小売業者は、eBay Lokalを通じて、より多くの顧客を店舗に呼び込むことができ、地元での受け取りを伴うオンライン購入を通じて、クロスセリング(抱き合わせ販売)やアップセリング(より高額な商品を販売すること)の機会を活用できる。

 

代金引換払い

eBayは、今月初めに代金引換払いの廃止を発表した際、eBay Lokalの導入をほのめかしていた。同社は、新しいセルフコレクション機能により、今後数週間以内に「購買体験を向上させる」と述べていたが、その時点ではそれ以上の詳細は明らかにしていなかった。

 

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News Europe」の9/20公開の記事を翻訳・補足したものです。