Snap(写真や動画)にタグ付けされた場所では、地図上で住所を見ることができ、配車サービスアプリLyftでの予約や配車呼び出しも可能になるとのこと。
スマートフォン向け写真共有アプリSnapchatは、位置情報を基本とした検索の姿を進化させ続けている。2017年に入ってすぐ、Snapchatは、ユーザーが撮ったSnap(写真や動画)をGoogle Mapのストリートビューに変えた。現在、このアプリはそれらをクエリに変換している。
10月10日、Snapchatはアプリに投稿された写真や動画タグ付けされた場所に関する情報にアクセスできる新機能Context Cardsを導入。この機能では、Snapにレストランをタグ付けし、それを見た人が(画面を)スワイプするだけで、その住所と道順を知ることができる。また位置情報を利用するSNSのFoursquareのレビューを見て、レストラン情報および予約アプリOpen Tableで予約するということも可能だ。他にも、地元の収穫祭についてSnapchatが選んだOur Story(複数での写真共有機能)にSnapをアップすると、それを見た人が画面をスワイプして、ライドシェアサービスLyftで乗車予約をし、実際に行ってみるということもできる。
Snapchatは、Context Cardsに提示された情報を提供する複数の企業と連携。これらの企業には、地図や位置情報や口コミSNS「Foursquare」やGoop、Michelen、TripAdvisor、また、ライドシェアサービスのLyftやUber、更にレストラン予約のBookatableやResyなどが含まれる。
Snapchatは、位置情報に基づいて地名を表示する機能Geofilterで紐づいた場所のSnapに自動的にContext Cardsを連携。そしてSnapchatが企業主催のOur Storyに投稿されたSnapをContext Cardsに追加すると、ユーザーはアプリのStoriesタブまたはキーワード検索結果やSnap Maps機能で見ることができる。現在Context Cardsは米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドのSnapchatアプリユーザーのみ利用可能。
Snapchatの親会社であるSnap社の広報担当者によると、SnapchatはContext Cards内に広告を入れる予定はないとのこと。担当者は、Snap AdsやSponsored LensesのようなSnapchatの他の広告商品にContext Cardsを添付できるかどうかについては言及しなかった。
Snap社CEOのEvan Spiegel氏は、「Context Cardsは、興味があるモノとヒトをいつでも結びつけることができる。そしてより多くの情報や機会につなげることができる。そこには大抵ビジネスがある。しかし時期尚早であり、まずやるべきことは沢山ある」と、Context Cardsのリリースに関連したインタビューで語った。
SnapchatはContext Cardsからまだ収益を確保できていないかもしれないが、最終的にどうなるかを予想するのは難しくない。Context Cardsは効果的なGeofilter(特定の場所で撮影したSnapに使用できる場所限定の写真フレーム)であるため、Snapchatは企業が広告できるSponsored Geofiltersと組み合わせることができる。例えばあるレストランチェーンが店舗周辺でSponsored Geofiltersを運用すると、これらのフィルターにContext Cardsを持たせることができる。その後、利用者がSponsored GeofilterにSnapを追加すると、そのSnapを見ている人はそのブランドに触れるだけでなく、スワイプしてレストランに関する詳細情報を入手し、席の予約までできるのだ。
※当記事は米国メディア「Marketing Land」の10/10公開の記事を翻訳・補足したものです。