EC物流代行サービス「ウルロジ」、他DM発送、SEOやSNS運用などのインターネット事業等を展開しているディーエムソリューションズ株式会社は、全国の20-50代の男女で越境EC事業を運営する担当者・責任者700名を対象に、「越境EC事業の運用手法に関する実態調査」を実施した。




調査結果

 

「越境EC事業の売上状況について昨対比で教えてください。」と質問したところ、9割以上が昨対比で事業成長していると回答し、また150%以上の成長を達成した企業は12.7%に上っていた。この結果から、越境EC市場は活況を呈しており、多くの事業者が成長を実感していることが明らかとなった。また、単に成長率が高いだけでなく、9割以上の事業者が成長を実感しているという事実は、一部の成功事例に留まらない、市場全体の底堅い成長を示していると言える。さらに、今回の結果はEC事業者にとって、国内市場の成熟や人口減少といった背景を考慮すると、海外展開は成長戦略の重要な柱となり得る可能性が高いと考えられる。

 

 

「越境ECで最初に進出した国について教えてください。」と聞いたところ、最も多かったのは「アメリカ」で28.1%、次いで「中国」で27.1%と高い人気を集め、3位は「台湾」の18.6%、4位は「韓国」の12.0%と隣国が続いていた。この調査から、市場規模の大きさや経済的な結びつきの強さが、最初の進出先としてアメリカと中国が選ばれた主な理由であると考えられる。また、アメリカや中国ほどではないものの、地理的な近さや文化的な親和性から、台湾や韓国といった隣国も比較的容易に参入しやすい市場として認識されていることが伺えた。ただ、人気TOPのアメリカはトランプ関税によって今後ランキング変化の可能性があり、これは、政治経済情勢が越境ECの進出先選定に大きな影響を与えることを示唆している。そこで、EC事業者は常に最新の情報を収集し、リスクと機会を評価しながら進出戦略を柔軟に見直す必要があると言えるだろう。

 

 

「実際に越境ECを運用する中でやってよかったマーケティング施策について教えてください。」と尋ねると、昨対比150%以上成長している企業では、「クラウドファンディング」が46.1%と最も支持されており、次いで「リスティング広告」、「アフィリエイト広告」という結果だった。高成長企業でクラウドファンディングが重視されているということは、資金調達の為だけではなく、製品のプレローンチやブランド認知度の向上、熱心なファンコミュニティの形成など、多角的な効果を期待できるためかもしれない。

 

 

「各国別のマーケティング施策の効果の違い」について調査したところ、アメリカではクラウドファンディング、中国ではSNS広告の割合が高い傾向にあった。このように各国の消費者の行動特性や情報収集チャネルによって大きな違いがあることから、進出先の市場特性を十分に理解した上で、最適なマーケティングミックスを構築する必要がありそうだ。

 

 

「ウルロジ」の概要

 

ウルロジ」は、EC事業に特化した物流代行(発送代行)サービスで、EC事業者は手間もコストもかかる物流業務をまるごと委託することで、売上に直結するコア業務である商品開発やマーケティングに注力することができる。また、ウルロジでは、業界特有の物流課題を把握し、適切な設備投資を行うことで現場に落とし込みつつ、実態調査から物流体制の構築について日々改善活動も行っている。