デジタルビジネス支援を行う、海外SaaS商社の株式会社ギャプライズは、2024年6月国内ネット通販事業者のECサイト表示速度ランキングを発表した。

 

 

調査概要

 

今回のランキングは、日本ネット経済新聞社が発表した通販売上高ランキングTOP530社のうち上位100社を対象に、2024年6月のデータを調査して作成している。また、調査には、Google社のChrome ユーザーエクスペリエンス レポートの公式データセットを使用し、各サイトのドメインレベルで4G回線かつモバイルデバイスのLCP比較を行っている。

 

 

LCPとは

 

LCPとは、Largest Contentful Paint(最大視覚コンテンツの表示時間)の略で、Googleが定めたCore Web Vitals(ウェブの重要指標)の1つで、ウェブページを開いてから、画面の主要な部分(一番大きな画像や見出しのテキスト)が表示されるまでの時間を指している。つまり、LCPの値が小さいほど、ページの主要コンテンツが素早く表示され、ユーザーにとって読み込み速度が速く感じられるということだ。また、Googleは、LCPの基準値を定めており、ページの読み込み開始から2.5秒以内にLCP要素が表示されればユーザー体験は良好で、4秒を超えるとユーザー体験が低いと判断される。さらにルノー社の改善事例によるとLCPは1秒未満までで、その改善効果が得られることがわかっている。

 

 

ECサイト表示速度ランキング

 

調査の結果、最も早かったのはファーマフーズの1,104、次いでエーツーの1,179、ライフコーポレーション1,278となっていた。また、100社のうち上位にランクインしたサイトの傾向を見ると、ジャンルに特化したサイトのLCPスコアが良好なものの、大規模な総合ECサイトは2秒前後のスコアが多く見られた。その一方で、大規模ECサイトの中にもLCPスコア1秒台を実現している企業もあることから、規模感に関わらず、サイトを改善することで表示速度を速めることも可能になると考えられる。

 

 

LCPランキングに加えて、INP(ユーザーの操作に対するウェブページの応答性を測定する指標)のスコアが特に優秀だった企業トップ5をみていくと、INPの上位だったディーライズ、ファーマフーズ、大綱は、LCPのランキングでもトップ5にランクインしていた。このことから、上記3社がサイトスピードに尽力し、ユーザー体験の向上に繋げていることが分かる。

 

 

株式会社ギャプライズについて

 

技術が複雑に絡み合い、競争が激化するSaaS市場において、ギャプライズは2012年以降、世界各地から革新的なテクノロジーを見出し、提案し続けることで差別化を目指してきた。そのような状況下で、monday.comやriskifiedなどの国外上場企業や、ContentsquareやYotpoのような数億ドル規模の資金調達を成功させた企業、成長性の高いベンチャーとの強固なアライアンスを築くことで、徐々に市場におけるユニークな地位を確立してきた。

さらに2023年のGoogleオプティマイズサービス終了に際し、公式推奨される3つのABテストツールを国内で唯一取り扱い、2024年2月からはサイトスピード改善ツールを複数取り扱うサービスを開始するなど、特定のテクノロジーの紹介にとらわれない、クライアントのニーズに応じた多様な選択肢を提供している。

今後も、ギャプライズは、先進テクノロジーの導入やコンサルティング業務を通じて、市場分析、認知や獲得を目的としたオンライン集客、サイト内ユーザー体験の最適化、コンテンツ管理、プロジェクト管理、AI技術など幅広くクライアントの課題解決を行いながら、ビジネス成長を加速するための伴走を続けていくとのこと。