NE株式会社は、クラウド型 EC Attractions「ネクストエンジン」において、複数の在庫保管拠点を持つEC事業者の輸送コストを最適化するため、注文された商品と拠点ごとの在庫情報を紐づける機能を追加した。



機能強化の背景

 

NEは2022年10月に、「ネクストエンジン」のユーザーに向けて複数拠点の在庫管理に関するアンケートを実施し、実際にどのような在庫の管理・運用が行われているのか、ヒアリングしたところ、「送料を最安値にしたい」「出品しているモールと親和性の高い倉庫を利用することでモール内検索順位を上げたい」など、様々なニーズと紐づいた管理状況が明らかとなった。また同時に、物流の2024年問題を含む配送業界の課題への対応としても、「ネクストエンジン」では商品の配送拠点を適切に選択可能にすることについての重要度が高いと考えていた。

このような背景により、「拠点管理機能」の段階的な強化を続け、今回のリリースでは注文された商品と拠点ごとの在庫情報とを紐づける機能を提供するに至った。

 

 

機能概要

 

主な機能として、「送り先の所在地や、商品を購入した店舗に応じて、最適な商品在庫の引当拠点が自動的に設定」できるということが挙げられる。判断を自動化することで人件費削減、リードタイム削減、送料の削減を狙い、価値ある商品をより早く、より安く配送することが可能となる。また、楽天市場は楽天スーパーロジスティクス、Yahoo!ショッピングはヤマトフルフィルメント、Amazonはフルフィルメント by Amazonのように、各モールにはそれぞれ適した委託倉庫の組み合わせがあり、これらをそれぞれ最適な倉庫から引き当てるように指示できると、リードタイムが短縮され、検索順位の向上も見込めるようになる。さらに、自社倉庫やモール管理の倉庫など、複数の場所に倉庫が点在している場合、これらを効果的に管理し、配送場所を最適化することで、1注文あたりの必要コスト削減ができる。

 

 

今後について

 

今後も「A拠点に在庫がなければB拠点から引き当てる」、「荷割れや横持ちが発生しないよう、一つの拠点からまとめて出荷する」、「複数拠点の商品在庫の合算値をモールに連携」、「APIによる自動連携の強化」、「倉庫やWMSとの連携強化」のような観点で、拠点管理機能の強化を予定している。また上記以外にも人的リソース課題や、カーボンニュートラルなど社会課題についても、NEが持つサービスやナレッジを最大限発揮し、積極的なアプローチを継続していく。今後もNEは、幅広い販売形態の事業者のニーズをキャッチしつつ、市場の変化・発展に対応したサービス提供を行うことで、コマース全体への価値提供を高めていきたいとのこと。