Facebookのデジタル通貨「Libra」が、2019年6月に同プランを公式発表してから1年半後の2021年、満を持してデビューする。
英国の経済紙Financial Timesは、情報筋からの引用として、Libraは2021年1月からスタートするが、当初の予定より規模は縮小される予定(閲覧は有料)、と報じた。スイスに拠点を置きLibraを管理するLibra Associationは、Libraはドルに1対1で裏付けられる単一通貨としてローンチし、他の通貨については後日展開予定、と伝えている。
Libraのローンチに関する懸念事項は、Swiss Financial Market Supervisory Authority(スイス金融市場監督庁)から決済サービス運営認可がいつ下りるかという点だが、早ければ来年1月には認可が下りると予想されているという。
Facebookがこのプランを発表するとすぐに、米国と欧州の規制当局による精査が行われ、「個人情報」と「Facebookとその関連企業に与える潜在的な資金力」についての懸念を表明した。これによりLibra Associationの創設メンバーの何社かがプロジェクトを離脱することとなった。米国の決済サービス企業PayPalがプロジェクト離脱の決定をすると、Mastercard、Visa、米国に本社を置くグローバルEC企業eBay、米国のオンライン決済サービスを行うStripe、ラテンアメリカのオンライン支払プラットフォームも続いた。
最近では、今年の5月に、Libra Associationは、規制当局の懸念を抑えるための措置として、Facebookから独立していることを証明するために、英国に本社のあるメガバンクHSBCの法務チーフであるStuart Levey氏を初代最高経営責任者とすることを発表。同月Facebookは、子会社Calibraの社名を「Novi」に変更することを発表したが、同社のLibraデジタル通貨を送信し、保有するデジタルウォレットを導入する機能は継続させるとしている。
※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の11/27公開の記事を翻訳・補足したものです。