※2017/11/14修正:JD.comはW11のキャンペーン期間を11/1からとしているため、それに伴いテキスト・図表を修正しています。

 

2009年から始まり今年で9年目を迎えた、中国アリババグループのTmallで開催されている独身の日(W11)のオンラインのキャンペーンが11月11日に開催された。その結果、Tmallはこの一日の売上高が1,682億元(約2.87兆円)に上り、昨年の1,207億元を超え、今年も過去最高を記録した。開始40分で500億元を超え、9時0分4秒にTmallの売上高は史上最速で1,000億元を突破。正午時点の売上高は1,161億元となり、最終的に1,682億元で着地した。

 

 

Tmallなどのアリババグループ以外にもこのW11のオンラインキャンペーンは急速に拡大しており、中国第二位の流通総額を誇るJD.com(京東)でも、大規模なイベントは開催。キャンペーン期間の11月1日から11月11日までのJD.comの売上高は1,271億元(約2.17兆円)に達し、こちらも過去最高となった。特にJD.comは昨年が401.9億元だったため、この1年で3倍以上も売上高を伸ばす結果となった。日本円で見ると為替レートの関係で3.4倍となっている。

 

今年のこのW11の売上高である、Tmallの1,682億元(約2.87兆円)と、JD.comの1,271億元(約2.17兆円)を2016年の1年間の日本での流通総額と比較してみよう。楽天の2016年の流通総額は3兆95億円となっており、この期間のTmallの値とほとんど変わらないことが分かる。また、2016年の1年間のAmazon Japanの流通総額は1.85兆円と推測されているため、TmallもJD.comもこのキャンペーン期間で、日本におけるAmazonの年間の流通総額を軽々とクリアする、という驚異的な数値を記録していることが分かる。

 

 

さらに、TmallとJD.com以外のモールの値も見ていこう。中国のBtoC向けモールで、Tmall、JD.comに次ぐ第三位となっているVIP(唯品会)の11月11日の売上高は800万元超だと発表されている。そのうちPC端末は5.3%、モバイル端末は94.7%を占めるなど、モバイルへのシフトが鮮明となった。売上高がトップ10の都市は北京、重慶、成都、深セン、広州、武漢、西安、昆明、長沙である。

 

越境ECプラットフォーム最大手の一つKaolaは、11月11日の売上高は昨年の4倍となったと発表。開始78分で売上高は昨年一日の2倍を超えるなど開始直後から驚異的なスピードで売上を拡大していった。

 

 

※当記事は中国メディア「雨果網」の11/12公開の記事1と記事2と記事3「Ebrun」の11/4公開の記事1記事2を翻訳・補足したものです。