スマートフォンへの需要の高まりとソーシャルメディアの利用の拡大により、モバイル広告予算を拡大する広告主。インドでもその傾向は顕著で、2017年のインドにおけるモバイル広告費は、85%増加する見通しだ。

米国の市場調査会社eMarketerによると、2021年にはデジタル広告費28億ドルのうち、モバイル広告の割合は62%にとどまるもの、今後数年間は2桁成長が続くだろうと予測。インドにおける2017年のスマートフォン利用者は、全携帯電話利用者の36.6%を占め、2021年には47.4%への増加が見込まれる。またモバイルでSNSを利用する人は全携帯電話ユーザーの26.8%、ソーシャルネットワークユーザーの74.9%に達する。

モバイルの台頭にもかかわらず、テレビが広告予算の大部分を占めていることからわかるように、既存の伝統的なメディアはいまだ上位を占めているインド。テレビ単体では2017年に313億ドルのメディア広告費を費やす予定で、これはメディアの総消費額の39.3%に相当する。

eMaketerの上級予測アナリストShelleen Shum氏は「テレビは最も人気の高い広告媒体であり続けているが、デジタルは最も急速に成長しており、広告費用は2021年まで2桁の成長率が予測される」と語った。「モバイルインターネット普及率が増加したことでデータ価格が低下。低コストの携帯電話が入手できるようになった。マーケティング担当者はデジタルに精通した若い新世代の消費者に届くようこのチャネルを利用するので、今後数年間、モバイルはデジタル広告の成長に大きく貢献するだろう」と続けた。

 

※当記事は欧州メディア「Mobile Marketing Magazine」の10/5公開の記事を翻訳・補足したものです。