ヤマト運輸株式会社(以下、ヤマト運輸)は、2017年10月1日より宅急便が40円〜140円値上がりすることが5月22日に発表されているが、同時に個人向け新サービス「宅急便センター受け取りサービス」を開始する。荷物の受取場所を宅急便センターに指定して発送することで、通常よりも安い運賃で宅急便を利用することができる。

 

「宅急便センター受け取りサービス」は、ヤマト運輸が今年の4月28日に新設の発表した、「宅配便センター直送サービス(仮称)」にあたるものだ。このサービスは、2017年デリバリー事業の構造改革の中で、配達効率の向上や再配達の抑制に対して協力的な個人利用者向けに構想された。

全国約4,000ヵ所ある宅急便センターから都合の良いセンターを選び、受取場所として設定することで、宅急便の運賃が54円(税込)安く利用できる。なお、各種割引を併用することが可能だ。例えば、クロネコメンバーズのユーザーが、東京から大阪に60サイズの荷物を送った場合、宅急便の運賃が通常1,015円(税込)であるところ、最大406円お得となる609円で利用ができる。

対象サービスは、宅急便、クール宅急便、宅急便タイムサービス、超速宅急便、宅急便コンパクトとなっている。

 

これまで企業努力で宅配料の値上げは見送り続けてきたヤマトだが、人手不足と社会制度の変更による影響で27年ぶりに宅配便の値上げが行われる事となった。今回発表された「宅配センター受け取りサービス」は一連の再配達問題と人手不足に歯止めをかけることができるのか、今後の動向に注目したい。