世界各国の大手ECプラットフォーム上で、偽造品や模倣品の出品が後を立たず、消費者だけでなく、メーカーや小売事業者からも信頼を失いつつあるようだ。2017年1月1日からドイツの靴メーカーBirkenstock GMBはAmazonでの同社の偽造品が後を絶たないため、Amazonでの同社製品の販売を停止した。また、アップルもAmazon上で偽物の のアップル電源ケーブルとアダプタを販売する業者を訴えている。このような事態に対応すべく、EC業界の最大手AmazonとアリババはECプラットフォーム上での偽物商品の取締りを強化している。

両社は数ヶ月前から、ECプラットフォーム上で偽物を販売する業者への法的措置を開始。

2016年11月、AmazonはForearm Forkliftsの荷物運搬用の作業ベルトを偽造した会社を訴えた。2017年1月、アリババはTaobaoでスワロフスキー腕時計を偽造したオンラインショップ2社を訴えた。アリババは同社オリジナルの偽物商品ビッグデータ判定プログラムで偽物を自動識別し、スワロフスキーが偽物かどうかを確認。偽物と判定した後に、業者に20万ドルの罰金を請求するだけではなく、警察に通報。警察は同店舗の他の商品からも約29.4万ドルの偽造腕時計などを見つけた。現在、2つのECプラットフォームはサイト上の商品を撤去するのだけではなく、法的措置を行うまで対応を進めることで、自社のECプラットフォームの信頼と名誉を守ることを目指している。

中国の知的財産と世界EC法律領域の専門家Dan Harrisによると、これらの対策はある程度効果があるとしている。しかしAmazonは数千万ドルの技術投資を関連技術に行い、多数の専門調査員を使っても、偽物の取締りは非常に難しいと表明している。また、アリババもその認識に同意し、今後スワロフスキーのようなブランドメーカーなど多方面からの協力が必要になってくると述べている。

 

※当記事は中国メディア「雨果網」の1/20公開の記事を翻訳・補足したものです。